映画のような約4分、
8人が繋ぐ踊りの動画を配信

4月7日に緊急事態宣言が出され、本格的な自粛に入った1ヵ月は、私も夫(=映画監督の周防正行)と二人で自宅に籠もっていました。自粛が始まってからしばらくの間はよくニュースやワイドショーをつけていたのですが、各番組で毎日のようにいろいろな動画が紹介されていて、だんだんとその中に踊りの動画がないことに気づいたんです。そして、YouTubeなどを検索していくうちに、今の時代、「踊り」という表現が世間のなかでどのように存在しているのか見えてきたような気がして。その気づきが今回の動画制作へと繋がっていったのです。

ーー世界を舞台に活躍していたバレリーナの草刈民代さんが現役を引退して10年。現在では、女優として数々の作品に出演している草刈さんが、5月22日にYouTubeにアップした動画「#Chainof8(チェインオブエイト)」が、静かな波紋を呼んでいる

#Chainof8 Dancers creation during corona times in Japan

新型コロナによる自粛で今は鎖(Chain)に繋がれてしまった8人。でも彼らが違う形で繋がることで新しいものを創造(inovate)していく、という意味をこめた作品名は、草刈さんの夫である周防正行監督が名付けた。

東京バレエ団プリンシパルの上野水香、コンテンポラリーの中村恩恵や平原慎太郎、NY在住のタップダンサー熊谷和徳、CM、雑誌などでも活躍する菅原小春、日本人男性初の『シルク・ドゥ・ソレイユ』ダンサー・辻本知彦、さらには舞踏家・麿赤児・・・・・・。さまざまなジャンルで第一線に立つ8人が、各々の踊りを自撮りした映像からなるこの動画は、圧倒的な迫力であっという間に4分が過ぎていく。

7名の表現者に協力を呼びかけ、構想を練り、音楽を選び、自らも踊る・・・・・・最後のほうはほとんど徹夜だったという草刈さんが、「踊り」と「芸術」、そして「新型コロナ」について考えていたこととは何だろうか。緊急事態宣言解除後に話を聞いた。

撮影/森清