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あの一言がキモ! 在宅勤務で著しい成果を挙げる「チームの法則」

リモート歴16年のプロが伝授!

上司も部下も、悩んでいる

新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大防止のため、全国でいっせいに始まったリモートワーク。当初は、「声をかけられないので集中できる」とか「通勤もないし、上司の目もなくて楽」というポジティブな声も多く聞かれましたが、しばらく経つと様子が変わってきます。

「寂しくて集中できない……」
「ウェブ会議漬けでトイレに行くヒマもない」
「報告と連絡だけの会議って、わざわざウェブ会議でやる必要ある?」
「大人数でのウェブ会議は、空気が読みにくくて話に割って入りにくい。1対1の単調なやりとりが続かないようにしたいんだけど……?」
「ネットのコミュニケーションが不得意な部下とのやりとりが激減して、仕事の進捗や成果が見えない。トラブルの芽があっても気づけない」
「サボっていないか不安な上司が、今までやっていなかった日報提出など仕事を増やしてくる」
「上司が自分の仕事をちゃんと見てくれてるのか不安」

……などなど。

上司の側も、部下の側も、うまくコミュニケーションが取れないまま“お見合い”をしているような状態が発生。そして、うまくいかないまま、「やっぱり元のオフィスワークに戻すのが一番だ!」とリモートワーク活用の道が途絶えてしまうのはもったいないのではないか……。

リモートワーク活用の道が途絶えてしまうのはもったい?
  リモートワーク活用の道が途絶えてしまうのはもったいない? photo by gettyimages

筆者は、組織の育成をテーマに活動しつつ、自身のリモートワーク歴も16年になるので、このような相談をいただくことが増えてきています。どうすればよいのか、順を追って考えてみましょう。

「リモートワーク」には2種類ある

ひと口に「リモートワーク」といっても、人によってイメージしているものが違います。大きく2種類あって、「リモート分業」と「リモートチームワーク(リモート協業)」に分かれます。

「リモート分業」とは、誰か(マネジャー)が決めた業務分担に基づいて、メンバーが各自の仕事を進めるスタイルのこと。

これに対して「リモートチームワーク」とは、メンバーが自分たちで試行錯誤しながら決めた「それぞれの“凸凹”(=メンバー各自の得手・不得手)を活かした役割分担」に基づいて、連携をしながら仕事を進めるスタイルのことです。

2つの違いを深掘りしてみましょう。

「リモート分業」のほうは、仕事を分けるマネジャーが優秀であること(「正解」を知っていること)が必要です。的確に業務分担をして、進捗を管理します。メンバーは、指示された業務を各自で進めます。メンバー同士の連携が必要な場合は、マネジャー経由で調整されます。

下図にあるように「1対n」の組織構造です。

一方、「リモートチームワーク」のほうは、メンバー間の適時コミュニケーションが不可欠です。リモートだからといって、「会えなくなったのでコミュニケーションが取れない」などと言っていると仕事にならないので、工夫しながらやりとりをしています。

組織構造としては、マネジャーを含めた「チーム」になっている場合(1対n対n)もあれば、メンバーだけの場合(n対n)もあり得ます。

【図】「リモートワーク」には2種類ある

もうお気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、冒頭に列挙した「リモートワークのお悩み」の多くは、「リモート分業」スタイルで考えている人のものです。

メンバー同士で連携がなくても仕事ができてしまうから、「孤独で寂しい問題」が起こるし、マネジャーも「メンバーの進捗が見えない問題」で不安になるから、報告のためのウェブ会議や日報で情報を求めたくなるわけです。

ここでいったん整理をしておきたいのが、「リモートワークがうまくいかない」というケースにも、2つのパターンがあるということ。「リモート」がうまくいっていない場合と、「ワーク」、すなわち、そもそもの「チームワーク」がうまくいっていない場合です。

どういうことでしょうか?