メチャクチャな政治家に人生を壊される「役人という生き物」の悲しみ

こうして「忖度の構造」は維持される
大原 みはる プロフィール

ただ、行政の継続性・中立性などを守ろうとして、政治家の思うように事務方が動かないこともある。そんなとき、自分のやりたいことを追求(≒意に沿わない人を排除)するため、強硬に人事権を行使する政治家もいる。しかし、やりすぎると真面目に「社長」に仕えるはずの職員たちの士気が崩壊し、行政事務が混乱・停滞することは当然あると言わねばならない。

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派手なことばかりやりたがる

国の各省庁も、あるいは地方自治体も、業務の範囲は幅広く、派手な(目立つ)分野から地味な分野までさまざまだ。地方自治体の首長は、なりたくて選挙に立候補しているからまだいいが、国の大臣の場合、いざ指名されたとき、それが本人にとって意中の役職でないことも少なくないだろう。

その結果、大臣にはなったけど、興味のない分野なのでやる気が起きない、あるいはやる気はあるが知識が不足して空回りする、ということはままある。それが、国会答弁での失言、視察時の失態などにつながることもあるだろう。

もちろん政治家も人間だから、誰しも興味の濃淡があるのは仕方がない。だが、酷い人になると、目立つ派手な仕事ばかりをやりたがり、大切なことであっても地味・面倒・困難な仕事には関わりたがらないケースも出てくる。派手な仕事に参加し、有権者への実績アピール材料を増やして政治生命を長らえようとしての行動だろうが、行政というものは政治家のためにあるのではないから、役人たちはそうした政治家の姿勢をいつも苦々しく思い、心を痛めている。