妊娠出産はひとりひとり違う

「けっこう気がつく優しい夫」のつもりだったのに、出産直後に「あなたと一緒に子育てなんて、絶対できない」と離婚を切り出されるシーンから始まる漫画『朝起きたら妻になって妊娠していた俺のレポート』。「Palcy」(講談社)で連載中の本作が、13日に単行本1巻が刊行された。

離婚を切り出された後、なぜか目覚めたら妊娠中の妻・華になって「自分」と一緒に暮らすようになった優一。そこで、優一は自分が「気がつく」「優しい」夫どころか、ひとりよがりのどうしようもない男だとはっきりわかっていくのだ。

連載が更新されるたびに共感の声が多く寄せられるのは、リアルゆえだ。そしてそのリアルには「ひとりひとり全然異なる」ということも含まれる。

自らの体験を経て、作品を描くことを決めた著者の車谷晴子さんは言う。

妊娠出産は本当にひとりひとり違うので、あくまでも個人(キャラ)の妊娠経験の話であるというのは意識しています。個人的な思想がどうしても多く含まれてしまう題材だと思うので、その中で誰かを踏みにじったり差別していないかは気を付けています

そういう前提で描かれているからこそ、多くの人たちの共感を呼んでいるのだろう。

つわりのフルコースって知ってますか。

たとえば3話で紹介されているつわりについて言えば、つわりが一切ない人だっているし、入院せざるを得なかったような人もいる。元モデルで、ラグビー山田章仁選手の妻の山田ローラさんの連載「辛いを笑いに変える子育て」の記事によれば、ローラさんは双子の妊娠のときに「つわりのフルコース」だったし、現在妊娠中の第3子ではさすがに楽かと思ったらまた別の「つわりのフルコース」(に加えてコロナ禍の不安)だったという。

「食べづわり」「吐きづわり」「よだれづわり」……双子妊娠のときは、これが妊娠17週になってぴたりと何もなくなったというから、もはや人体の神秘と言うしかない。

(C)車谷晴子/講談社『朝起きたら妻になって妊娠していた俺のレポート』より

つまり、それくらい予想ができず、人によっても異なり、決めつけることもできず、そして命に大きくかかわることが「妊娠・出産」と言えるのである。

そういうことがわかっていたら決してできないようなことを、ついついやっていた優一。つわりで苦しむ妻を「気遣って」自分で食事は買って食べようと思ってやったこととは……。

この漫画が「教科書に載せて欲しい」という声が出るのもわかるリアリティをお楽しみください!

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