夫が「妊娠した妻」になっている!

優くん私と離婚して。もう離婚届書いたから。
優くんと一緒に子育てとか、絶対無理」

こんな衝撃的なシーンから始まる漫画が、Palcy(講談社)で連載されている車谷晴子さんの『朝起きたら妻になって妊娠していた俺のレポート』。冒頭の台詞は、出産直後の病院で、営業職の三浦優一(30)が、妻の華から言われたものだ。7月13日には、単行本の第1巻が発売されたばかり。

大衝撃の優一は、ふとした弾みに頭を打って意識を失い、意識が戻ると、妊娠8週目の華になっていたという、異色の「タイムスリップ入れ替わり物語」だ。

山中恒さんのロングセラー『おれがあいつであいつがおれで』は大林宣彦監督により映画『転校生』としても人気を博したし、新海誠監督の『君の名は。』が記録的ヒットを飛ばした。「入れ替わり」の物語は、「相手の立場に立ってみる」ことを実感するためには、これ以上のものはない。中でも「妊婦になってみてよ!!」と思ったことのある妊婦の夢を形にしたのが、この『朝起きたら妻になって妊娠していた俺のレポート』なのだ。

(C)車谷晴子/講談社『朝起きたら妻になって妊娠していた俺のレポート』

優一は「なかなか気がつく男だし優しいほうだと思う。ちょっとモテたこともある」と自認しているが、華の立場に立ってはじめて、気がつく優しい男どころか、自分がとんでもないことばかり言ってやっていたサイテー男だったことに気づくのだ。

「教科書に載せて欲しい」共感の声が殺到

著者の車谷晴子さんは、連載を始めるに至った経緯をこう語る。

「自分が実際に妊娠出産を体験してみて、『これを片方の性だけが背負うのは負担が大きすぎるな~ガチャで決めるべきでは?』と思ったからです。少子化対策をメインで担っている、絶対妊娠も出産も経験しない層に『お? その立ち位置で女性に産めっていうのか~。お気楽ですね!?』という怒りからもきています」

実際読んでみると、妊娠したことのある人なら首をブンブンふりたくなるエピソードが満載。担当編集者の元にも、多くのコメントが届いたという。

この作品は、圧倒的共感の声が大きく、Palcyのコメント欄は毎週更新されるごとに共感の声や、自分が経験したこと、よくぞ言ってくれた!というコメントで大賑わいになります。それだけ、女性たちにとって関心のあるテーマなのだと思います。

また、『男性に読ませたい』『教科書に載せるべき』という『知らない人に読んでほしい』という声もものすごく多いです。私は出産を経験したことがないので、本当のところでの、妊婦の方や経産婦の方の苦労や悩みなどは理解できていないことがあると思います。

ただこの作品は、『妊娠出産』が主題になっていますが、根底にあるものは、性別関係なく、人間誰しもが経験したことがあるであろう性差による役割の決めつけ(意識的・無意識的両方)へのアンチテーゼだと思っています。そういう意味で、とにかく全人類に読んでほしい作品です!!

さて、妊娠中の華になった優一が思わず自分に「殺意」を抱いたのはどんなシーンなのか……。

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