7月14日 内視鏡の日

科学 今日はこんな日

地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今日も "サイエンス365days" のコーナーをお届けします。

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

今日、7月14日は、「7」と「14」で「ないし」と読む語呂合わせから、内視鏡医学研究振興財団によって「内視鏡の日」に制定されています。この日には、内視鏡医学の発展と普及を願い、定期的ながん検診などが呼びかけられています。

内視鏡は、主に消化器系の病気を早期発見するために使われ、細くて柔軟なチューブの先端にカメラを取り付けたような構造をしています。口や鼻から体内へ挿入することでテレビカメラに体内の様子を映し出し、異常がないか直接確認できるのです。よく「胃カメラ」や「大腸カメラ」と呼ばれているものは、内視鏡を用いています。

内視鏡 Photo by iStock

内視鏡を世界で初めて開発した国は、実は日本です。19世紀後半からドイツなどで開発が試みられていましたが、いずれも失敗に終わっていました。

しかし東大附属病院の外科医だった宇治達郎(うじ・たつお、1919-1980)は、どうしても胃の中を直接撮影できるカメラが必要だと考えたのです。

 

彼の要望に応えたのが、オリンパスに勤めていた杉浦睦夫(すぎうら・むつお、1918-1986)と深海正治(ふかうみ・まさはる、1920-)です。彼らは1950年に小型電球によるフラッシュ撮影とワイヤーの巻き取りを駆使した試作品を開発しました。さらに2年を経て装置や挿入部の素材などを改良し、1952年に実用化された世界初の胃カメラが誕生したのです。

その後、1980年代には現在のようにテレビに直接体内の様子を映せるようになり、現在では癌などの多くの病気の早期発見に貢献しています。さらに、最近では外科手術において、小さな内視鏡を利用して術後の傷を小さくする技術も開発されています。

内視鏡を利用した「内視鏡下手術」なら、今まで腹を大きく切る必要があった手術も開腹が不要になる Photo by iStock