ヘルシーな美貌で大人気「異色のアイドル」南沙織がかわいすぎた…!

ハートを掴まれたままのファンたち
週刊現代 プロフィール

社会学者の太田省一氏はこう言う。

「海という場所は、アイドルを引き立てる『舞台装置』になっているイメージがあります。そのイメージも、考えてみれば南さんが作り上げたものなのかもしれません。

南さんは、小柳ルミ子、天地真理とともに『新三人娘』というくくりで、芸能界に出てきました。他の2人は、衣装や髪型も含めて大人びていました。そのなかで、南さんは明らかに初々しかった。

当時私も10代でしたが、アイドルに興味を持つような10代男子にとっては、まるで漫画から抜け出してきたかのようなルックスと雰囲気の南沙織が、いちばん理想の『アイドル』に近かったんです」

近いけど、遠い存在

南より2歳年上の小柳ルミ子は宝塚歌劇団出身で、歌手デビューを前提に活動を続けていた。天地真理はテレビドラマ『時間ですよ』に出演して老若男女の支持を集め、国民的アイドルに成長。レコードを出せば飛ぶように売れる、生粋のスターだった。

一方、上京する前の南は、芸能界デビューなど夢にも思わなかっただろう。沖縄という出身地、日本人離れした目鼻立ちのルックスを除けば、南沙織はアイドルでありながら、どこかアイドルらしくない存在であるように感じられる。

「純潔/ともだち」(1972年6月21日発売)
 

明治大学文学部教授の齋藤孝氏はこう言う。

「南沙織が他のアイドルと違って特別なのは、ファンとの絶妙な『距離感』があったからではないでしょうか。本人は等身大の女性でいるけれども、やっぱり普通の女の子とは違う。クラスに突然やってきた転校生のような、近づきたいけれど、どこか遠い存在なのが彼女の魅力を引き立てているんだと思います」