賃貸マンション「カビだらけ退去」…ヤバい借主に対する大家の苦悩

勝手に犬と猫も飼っていた…

強烈なカビ臭とペット臭…

もしかすると、私たちの周囲には、カビとペット臭に包まれた家で生活している人がいるかもしれない――。

それが自分にとって、身近な人、たとえば友人であったり、職場の同僚であったりすると思えば、空恐ろしくなる。

西日本最大の港町・神戸、その郊外、須磨区の住宅地にある月額家賃・5万3千円で賃貸に出されていたマンションの4LDKの一室。そのドアを開けると、同時に、鼻をつんざくようなカビ臭とペット臭が体中に纏わりつく。

部屋を見れば、壁のクロスは黒カビとペットによるものと思われる糞尿の痕があちこちにある。天井はうっすら緑のカビが生えていたことが窺える。拭き取りはしたのだろう。だが、それでも、カビがびっしり生えていたことは、誰の目にも明らかだった。

 

わずか10分の滞在でも、鼻の奥にカビ臭とペット臭がこびりつき、熱い風呂に入って、ようやくこれが取れた。とても、つい数日前まで、人が住んでいた家とは思えない。

「まさか、あそこに勤めている方だと聞いていたので……。フルリフォームして賃貸に出して、わずか7年で、ここまでボロボロにして出て行くなんて思いもしませんでしたよ」

この家の物件所有者、すなわち大家さんは、憤懣やるかたないといった様子でこう憤る。そもそも、このマンションは規約上、ペット飼育は禁止されている。にもかかわらず借主は、その規約を無視、犬と猫を飼っていたことを、あっさり認めた。そして平然とこう言い放ったという。「他にも飼っている人はいますよ――」。

「この神戸なら、あそこにお勤めだというだけで、もうきちんとされていらっしゃる方と思いますよ。そういう信用や信頼が完全に裏切られた気持ちです」