安倍、小池、吉村…本当に「評価」すべきは? photo/gettyimages
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なぜ「安倍」は評価が落ちて、「吉村」と「小池」は人気が上がったのか…?

日本全国に広がる「違和感」の正体

新型コロナウイルスの感染拡大は、様々な国の政治制度やトップの政治力を試すことになった。日本は、他国と比較すると現状では新型コロナウイルスの感染拡大をうまく抑え込んでいるといえるだろう。しかし、安倍政権の支持率は下がる一方で、小池東京都知事と吉村大阪府知事の人気が高まっているのは、なぜなのか―。

今回、新作小説『よこどり 小説メガバンク人事抗争』で日本的組織の課題を独自の視点で描き出した作家の小野一起氏と、元財務官僚で気鋭の政治学者である竹中治堅政策研究大学院大学教授が緊急対談。安倍政権、そして小池、吉村知事の「正しい見方」について解き明かす――。

コロナ対応での「差」とは photo/gettyimages
 

過去最低に次いで「低い支持率」

小野 新型コロナウイルスの感染症対策という意味では、世界的に見て日本は現状では感染の拡大を食い止められており、海外の専門家の間でも評価する声も多いようです。危機フェーズでうまく対応している政権は国民からの支持率が上がるのが普通だと思いますが、安倍政権はむしろ支持率を下げています。共同通信社が6月の20、21両日に実施した全国電話世論調査では、安倍内閣の支持率は続落し、前回5月末より2.7ポイント減の36.7%でした。これは2012年の第2次安倍政権発足以降、2017年7月に35.8%の最低を記録したのに次ぐ低い水準です。

「森友問題」では、公文書の改ざんが引き起こされた上、「桜を見る会」などの疑惑もあります。こうした平時に起こったスキャンダルでも持ちこたえた強い政権なのに、危機時になぜ浮上しないのでしょうか。

竹中 「検察庁法の改正」などで評判を下げた面もありますが、底流には様々な執行の不備や遅れがあるように感じています。

まずはPCR検査の問題です。検査体制はもっと強化すべきだったと思います。多くの人が検査を求めて病院や診療所を訪れ、そこで感染するリスクがあることを恐れ、まず電話で相談してもらうという方針を採りました。

しかし、検査能力の問題もあって検査を簡単にうけることができなくなりました