半沢直樹「特別総集編・前編」は何がスゴかったのか…数値データで解析する 

キーワードは流出率

ドラマ「半沢直樹」(TBS系、2013年)の「特別総集編」前編が7月5日午後9時より放送され、平均視聴率は13.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録した。

2013年に社会現象を巻き起こした今作。現在も高い影響力を誇ることを示したということだろうか。メディアアナリストの鈴木祐司氏が、視聴率をはじめ接触率、流出率などの数値データをもとに分析する――。

最高接触率は小木曽の不正発覚

堺雅人主演『半沢直樹』は、第1シリーズ最終回(13年放送)の視聴率が42.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。民放一般劇の歴代2位という金字塔を打ち建てた作品だった。

その「特別総集編」前編も、13%と期待に違わず好記録を出した。コロナ禍の影響で今春は、多くの過去作がGP帯(夜7~11時)で再放送されたが、その中でトップクラスの記録となった。

しかも単に平均視聴率が高いだけじゃない。

15秒毎の接触率を追うと、9時から10時まで右肩上がりを続け、その後の48分間も数字を落とすことなくラストまで行った。如何に多くの視聴者が物語に魅了されていたかがわかる。

さらに「流出率」(視聴者が他のチャンネルに移動したりするなど、見るのをやめてしまった視聴者の割合)で見ると、通常のドラマより比率は少なく、幾つも続く名シーンを大勢が見入っていたとわかる。

 

関東地区で約69万台のインターネット接続テレビの視聴動向を調べるインテージ「Media Gauge」によれば、今回の放送で「接触率」(番組を5分以上見続けた人の数を表す)が最も高かったのは、裁量臨店の最終日に、追い詰められた半沢直樹が逆に調査する側のトップ小木曽(緋田康人)の不正を見破った瞬間だった。

机をバンバン叩いて相手を威圧する小木曽に、土俵際まで追いやられた半沢課長(堺雅人)の、用意周到かつ巧妙な大逆転だったのである。