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習近平も青ざめる…中国の尖閣侵入に「日本のマジな怒り」を見せる方法

脅威から目を背けている場合じゃない

唐突すぎたイージス・アショア配備停止

地上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の配備停止を受けて、敵基地攻撃能力の保有をめぐる議論が起きている。それより「目の前の異常事態」をどうするのか。中国は沖縄県・尖閣諸島周辺に連日、武装公船を侵入させているではないか。

イージス・アショアの配備停止は唐突だった。河野太郎防衛相が6月15日、記者会見し「配備手続きを停止する」と発表した。山口県の配備候補地、むつみ演習場について「発射後に切り離すブースターを演習場内に落とすことが困難」という理由だった。

河野太郎防衛相〔PHOTO〕Gettyimages
 

政府は25日に国家安全保障会議(NSC)を開き、もう1つの候補地である秋田県の新屋演習場を含め、東北の20カ所について「代替地を見つけるのも困難」として、正式に配備断念を表明した。だが、専門家の間でも、この説明を疑問視する見方がある。

そもそも「切り離されたブースターが市街地に落ちる」のは、最初から分かっていたはずだ。すでに配備済みの地対空誘導弾、ナイキJのブースターは「住宅街に落ちる可能性があるにもかかわらず、長年、配備されている」という指摘もある(https://www.dailyshincho.jp/article/2020/06240556/?all=1)。

イージス・アショアの導入を決めたのは、2年半前の2017年12月だった。すでに1800億円近い予算も執行している。この間、防衛省はいったい何を検討していたのか。河野氏は国会で「改修には少なくとも2000億円、10年かかる」と説明したが「いまさら、何を」という疑念はぬぐえない。

レーダーと発射場の分離案や場所の再検討を含めて、専門家の間でも、いまだに配備の可能性を探る議論が消えないのは、配備断念の理由に説得力がないからだ。こんな調子では、防衛省と防衛政策全体に不信感を抱かれても、仕方がない。