限りなく北朝鮮化に向かう中国「1国2制度破棄」でサイは投げられた

大陸の2制度「改革開放」は終焉
大原 浩 プロフィール

習近平に与えられた2つの選択枝

冷戦時代、2大強国として米国と並び立っているように見えたソ連邦は、実は異常に軍事に費用をつぎ込んだ経済的にはボロボロの張り子の虎だということが、崩壊した後明らかになった。

共産主義中国の鄧小平は、そのソ連の姿に自国の未来と恐怖を感じ、強力に「改革・解放」を押し進めた。そのおかげで、中国は経済的に繁栄しソ連邦のような崩壊から逃れることができたが、2019年1月9日の記事「客家・鄧小平の遺産を失った中国共産党の『哀しき運命』を読む」で述べたように、習近平氏は「香港1国2制度破棄」というルビコン川を渡り、毛沢東暗黒時代へ回帰する道を選んだ。

こうなると、習近平氏(中国共産党)には
1) 毛沢東時代の「北朝鮮のような」貧しい鎖国をする国になる
2)「人類の敵」として世界中の先進国から攻撃を受け滅亡する

のどちらかの道しか残されていない。

中国が、ここ数十年驚異的な発展を遂げることができたのは「改革開放」という資本主義・自由主義的政策を共産主義の枠の中であっても採用したからだ。そして、その共産主義の中のささやかな自由の象徴が香港であった。

言ってみれば、「改革・開放政策」が、中国大陸の中での「1国2制度」であったのだ。香港の1国2制度を破壊すれば、当然中国大陸の1国2制度である「改革開放」も死を迎える。

「改革開放」が存在しない中国大陸は、北朝鮮と何ら変わりがない。習近平氏の運が良ければ、北朝鮮のように貧しい国で王朝を築くであろうが、毛沢東時代と違って「自由と豊かさを知った」中国人民を押さえつけるのは至難の技である。

 

かなりの確率で、習近平政権は崩壊せざるを得ないと考えるが、中共(武漢)肺炎対策で人気を博した李克強氏が「第2の鄧小平」になる可能性はどれほどあるのだろうか?