限りなく北朝鮮化に向かう中国「1国2制度破棄」でサイは投げられた

大陸の2制度「改革開放」は終焉
大原 浩 プロフィール

「人類の敵の実力」は?

第2次世界大戦の「人類の敵」ナチス・ドイツを殲滅するには、1939~45年まで6年の歳月が必要であった。強大な米国が参戦してもそれほどの時間がかかったし、それまでの欧州勢だけの戦いでは極めて旗色が悪かった。

ドイツの技術力が突出していたのがその大きな原因だ。それを端的に示すのが、宇宙ロケットである。戦後、米ソ両大国は宇宙開発競争にしのぎを削ったが、そのロケット技術のほとんどすべては、敗戦国ドイツから引き連れてきた技術者が提供したものである。

ロンドン市民を苦しめたV-2ロケットのような先端ロケット兵器はどこの国も保有していなかったのだ。

また、世界で初めてジェットエンジン(ターボジェット)の推進力だけで飛行したのは、ドイツのハインケルによって開発されたHe178である。さらに、初めて航空機同士の交戦を行った実用ジェット戦闘機はドイツのメッサーシュミット Me262だ。

さらに、日本に最大級の不幸をもたらした原子爆弾の製造を米国が急いだのは、ドイツで核兵器の開発を行っているとの情報をつかみ、先を越されたくなかったからである。

したがって、強敵であるナチス・ドイツを倒すために共産主義の危険性がわかりながらも「毒で毒を制す」手法を採用したのも仕方がない面がある。

共産主義中国は、いわゆる軍事力ではナチス・ドイツほど恐ろしくはないというのが私の判断だ。特に核兵器に関しては、ロシア(ソ連)にも劣る。さらに、人民解放軍は人民を抑圧するための組織で、養わなければならない兵隊の数は多いが、外国と戦うための戦力にはあまりならない。

 

実際、自慢のたった2隻の国産空母のうち、「遼寧」は、未完成の艦体を中国がウクライナから購入して完成させたものである。また。2019年末には、本当の意味での初めての国産空母「山東」が就役したが、実のところはマスクや人工呼吸器に代表されるような「中国品質」ではないだろうか?