限りなく北朝鮮化に向かう中国「1国2制度破棄」でサイは投げられた

大陸の2制度「改革開放」は終焉
大原 浩 プロフィール

逆治外法権

しかも、中国共産党の統治下にはいない国外の外国人(組織)にまで適用するという、言ってみれば「(逆)治外法権」のようなことも盛り込まれた。

一般的に治外法権は、外交官や領事裁判権が認められた国家の国民について本国の法制が及び、在留国の法制が(立法管轄権を含めて)一切及ばないことをいう。例えば、よくハリウッド映画で南米などの独裁国家の警察・軍隊から追われた、米国市民が大使館に逃げ込んで助かるというシーンがあるが、これが治外法権の活用である。

ただし、この場合の治外法権は「自国民」に対して適用するものであり、海外在住の外国人に自国の法律を強制的に適用するのは「逆治外法権」と言えるかもしれない。

もちろん現実的には、中国共産党に反抗的な人々(例えば私……)を、海外政府の協力を得ずに「公に」取り締まることはできない。

工作員などを使って取り締まったり、殺害することは可能である。実際に、オーストラリアでは、共産主義中国の情報機関が総選挙に立候補させようとしていた中国系男性(本人は断ったが……)が「謎の死」を遂げたことがTVで大々的に報道された。

とはいうものの、表立ってはできない。それぞれの国が統治しているからである。

しかし、一度でも中国共産党の統治下に入ったら(香港、大陸中国などに渡航したら)「令状無しの捜査」で、どのような罪をでっちあげられるかわからない。事実、これまでも多くの日本人が、不当な理由で拘束されてきた。

だから、香港だけではなく、中国大陸においても「民主主義」を大事にする(つまり中国共産党に批判的)外国人は危険にさらされる。ビジネスどころの騒ぎではなく、「民主主義国」の企業・国民はすべて撤退ということにもなりかねない。

日本では、いまだに媚中派銀が暗躍して「習近平国賓来日」をつなぎとめようと必死だが、ルビコン川を渡ってしまった「人類の敵」は、「もう2度と戻ってこない」のである。

 

第2次世界大戦は、ナチス・ドイツがポーランド(侵攻)という「ルビコン川」を渡ったから引き返せなくなり、世界の惨劇を招いた。