BTSのリーダーRM〔PHOTO〕gettyimages

世界的スター「BTS」の成功に不可欠だったリーダーの「言葉の力」

「過ちや欠点が、私という人間であり…」

なぜBTSはワールドスターになれたのか

2013年、韓国の小さな事務所からデビューしたK-POPアイドル防弾少年団は、2020年グラミー賞でパフォーマンスを披露するワールドスターBTSとなった。

なぜ韓国人のみで構成され韓国語で歌うBTSが、世界的な人気を誇るまでになったのか。

そんな素朴な疑問を紐解こうと、韓国、日本に限らず世界中で様々な分野の専門家がこぞってBTSの成功要因を分析し、6月末にはハーバード大学経営大学院がBTSの所属事務所Big HitとBTSの成功要因を分析したレポートを公開するほどまでになった。

今はまさに、BTSの成功要因の分析ブームだ。

BTS〔PHOTO〕gettyimages
 

BTS(当時は防弾少年団と名乗ることが多かった)がデビューした2013年6月当時、私は韓国のエンターテインメント企業CJ E&M(現社名CJ ENM)の日本法人でMnetというチャンネルのマーケティングと広報を担当して2年ほど経った頃だった。

韓国の会社に勤めるまで韓流に疎かった私は、仕事をするうちに韓国の多くの人がパリパリ精神(빨리=速くの韓国語)を持っているのではないかと感じるようになった。

基本何でも速く行うのを好むようなのだが、何よりも物事をスタートするのがとにかく速い。最終的にゴールするのか、途中で別のレースに移行するのか、走るのをやめるのかの判断は、走りながらする。うらやましいほどの瞬発力を持っているのだ。

事前準備と、スケジュールを重視する日本スタイルに慣れていた私は、韓国の仕事を始めてからしばらくは、そのスピード感についていくのに必死だった。

そんなスピード重視の国で、長期的かつ詳細な戦略を立ててエンターテインメントを創り上げたのがBigHitだ。

BTSとBigHitはデビュー当初から、宣伝に使えるツールは全て使い、文字通りやれる事は全部やっていたと思う。もちろん変更や軌道修正をしながらではあるだろうが、スピード感は失わず、長期的なプランを掲げ、継続して実行し続けた。BTSとBigHitがしたことは、とても単純に見えて、実際にはとても難しい。