宿題は丸写しで「身につける」

私が家庭学習でなくしたもう一つのムダは、プリント学習です。娘が小学生の頃、宿題で出たプリントには私が答えを教えて、空欄を埋めさせて暗記してもらいました。参考書や問題集も同様です。解答集を手元に置いて、空欄に正解を書き込みます。そして正解を暗記してもらうのです。いずれも暗記ができたら捨ててしまいます。

学校や塾で出される大量のプリント類を頑張って整理しているご家庭も多いかもしれません。けれど、似たようなプリントが毎週のように出されますので、大事に取っておかなくて大丈夫。整理するのもムダな時間です。

「宿題も問題も解いてはいけない」
「答えを写して丸暗記するのが効率的」

私はこれまでの著書やセミナーなどで繰り返し主張しているのですが、答えを解かずに正解を写して丸暗記することに抵抗を示す保護者は大勢います。「宿題や問題を解かずに正解を丸暗記すると、考える力が身につかないのではないか」という心配を口にする親御さんもいらっしゃいます。

そういう心配をする前にちょっと考えてみてください。宿題は5教科の基礎学力を問うものばかり。昔風に言うなら読み書きそろばんであり、考える力は身につく、身につかないというレベルの内容ではありません。

解答時間を暗記にあてることで“暗記脳”を養うことができ、丸暗記した基礎学力をベースにして、考える力は伸びるのです。さらに、できた時間で子どもはスポーツや音楽、アートなど、自分の得意をのびのびと伸ばすことができます。娘のすみれの場合はバイオリンで、学習と並行して音楽に打ち込めたおかげで、ハーバード卒業後はジュリアード音楽院で学び、卒業後も音楽を柱に演奏、作曲、アーティストマネジメント、教育など多岐にわたる活動を続けています。

ハーバードのあとにジュリアードでも学び、興味のあることを伸ばしていった。ジュリアードの卒業式にて 写真提供/廣津留真理
2019年、地元大分の交響楽団との演奏のためステージに立つすみれさん 写真提供/廣津留真理