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日本人は知らない、シリコンバレーの金持ちが必ずやっている「金の増やし方」

シリコンバレーが発達した理由

お金の面で見たシリコンバレーの「花形」はなんといってもVC(ベンチャー・キャピタル)の存在。ベンチャー企業の創業者や経営幹部の履歴や性格、ビジョン、彼らの持つ技術力と市場性。これらを調査・評価し、なかには経営支援を行うところも。リスクを取りながら投資するVCの存在なくしては、今日の現代社会も違った形になっていたはずだ。

彼らはどのように誕生し、シリコンバレーの発展を支えるようになったのか。(シリコンバレーの盛衰をつぶさに見てきたコンサルタント・海部美知氏の新刊『シリコンバレーの金儲け』からの要約です)

個人の金持ちの役割

1970年代からシリコンバレーのテクノロジー・ベンチャーが一気に盛んになるのは、技術要素と市場の両面での進化など、いくつかのファクターがありますが、「資金」という面に着目すると、この時期に一つの大きな節目がやってきます。

それは、「ベンチャーキャピタル(VC)の登場」です。

「他人のつくった会社に投資して、配当や売却益を得る」という金儲けのシステムは、アメリカの歴史の最初から盛んに行われていました。最初のうちは女王・国王あるいは国家、その後だんだんに貴族・地主、富裕な商人や成功した事業家などへと広がりましたが、基本的には「富裕な個人およびファミリー」が資金の出処でした。

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19世紀の鉄道ブームの時代には、J・P・モルガンなどの「マーチャント・バンク(もとはイギリスで始まった金融機関。手形の引き受け、証券の引き受け・発行、投資の管理、企業の合併・買収の仲介などの業務を行う)」が鉄道事業に投資していましたが、1929年の大恐慌の後、アメリカではグラス・スティーガル法で銀行が自己勘定で投資することができなくなります。その後、投資の主体は「富裕な個人」の範囲に限られました。

シリコンバレーにおいても、例えばトランジスタを開発し、フレデリック・ターマン・スタンフォード大学教授と並び「シリコンバレーの父」と称されるウィリアム・ショックレーは、1955年、「すでに成功して手持ち資金を持っていた事業家」の資金を得て、その子会社としてベンチャーを立ち上げたものでした。