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アジア人差別、泥棒男爵…シリコンバレー発展までの「血の歴史」

日本人は知らない金持ちの実態

学生時代から通算するとシリコンバレー在住23年以上、その間つぶさにベンチャー企業の盛衰を見てきたコンサルタントの海部美知氏。そんな彼女がまもなく刊行する7月22日刊行の最新刊『シリコンバレーの金儲け』では、21世紀の世界の富の源泉となっているシリコンバレー型資本主義の分析、2020年代のビジネスのヒントをわれわれに与えてくれる。

最新刊のなかでは「自称・シリコンバレーの歴女」の筆者らしく、さまざまな歴史エピソードもいっぱい。そこから要約してお届けする。

息子の名前を大学にする

現在に至るシリコンバレーの「誕生」といわれるポイントが複数あり、いくつかの段階を経ています。 最初のポイントは「鉄道ブーム」。

電信・電話が普及する前、鉄道は人と 物資に加え、手紙など紙メディアによる「情報」も、従来のどの手段よりも桁違いに迅速・ 大量に運ぶことができる、「不連続的・爆発的」な技術革新でした。

 

たとえば南北戦争での北軍の勝因の一つにも鉄道があげられています。北は南より鉄道が発達しており、戦線まで兵士と武器・補給物資と情報を大量に迅速に送ることができたのです。

イギリスよりやや遅れた19世紀半ば頃、アメリカ東海岸でも鉄道の建設ブームが沸き起こりましたが、当時、まだ片田舎だったカリフォルニアは、そのブームに少々出遅れました。

東海岸と西海岸を鉄道で結ぶためには、どうしてもロッキー山脈とシエラネバダ山脈を越える大変な難工事が必要だったのです。そこで、これを乗り越えて大陸横断鉄道をつくるための企画が始まりました。