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コロナで需要急増の「代替肉」と、その次にくる「培養肉」とは何か

20年後にはこれが主食になる可能性も

スーパーから「本物の肉」が消えた

米国ではコロナ禍を契機に「代替肉(alternative meat)」の消費が急増している。ウイルス感染が拡大した今春以降、植物由来の代替肉の売り上げは前年比で約3割増加した。中でも業界首位のBeyond Meat社は同140%増と絶好調だ。

その直接的な引き金となったのは、伝統的な食肉加工業界がパンデミックで半ば麻痺状態に陥ったことだ。米国の食肉加工工場では、多数の労働者が互いに肩が触れ合う程接近して働いているため、彼らの間で急速に感染が拡大して複数の死亡者も出た。

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トランプ大統領は食肉加工業界を「必要不可欠の業種(essential work)」に指定し、加工工場の稼働続行を要請したが、感染拡大には為す術もなく工場の多くは閉鎖に追い込まれた。コロナ禍でパニックに陥った米国民が冷凍肉などの買い溜めに走ったことも相俟って、一時スーパーなど食品店の棚から従来の食肉(本物の肉)が消えた。

結果、食品棚に売れ残ったのは、それまであまり人気の無かった代替肉だった。

またアマゾンなどEコマース業者でも、「(従来の)肉のお買い上げは御一人様一点まで」などと限定販売したため、消費者は代替肉を買わざるを得なくなった面もある。

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ところが、そのように仕方なく買った代替肉を恐る恐る食べてみると、これが結構いけるということで人気が出た。最近の植物由来の代替肉は非常によく出来ていて、味や食感は普通の肉と違いが分からない程だ。ハンバーグ用のパテなどは、焼くと本物のように香ばしい肉汁がしたたるという。

 

これを受け、代替肉を棚に置く食品店の数も急増した。Beyond Meat社と並ぶ業界大手のImpossible Foods社の場合、その代替肉を扱う食品店の数は今年1月時点では200店未満だったが、今年5月には3000店以上まで急拡大した。代替肉業界の全体が、かつてないブームに沸いているのだ。

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