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韓国で「家計の借金」が膨張中、「巨大リスク」になっていた…!

コロナショックの知られざる影響

15年で家計の負債が3倍超に

韓国における家計負債の増加は2000年代に入って以降、繰り返しそのリスクが強調されてきたが、新型コロナウィルス感染拡大の下で改めてそのリスクが顕在化する可能性が高まっている。

まず韓国の家計負債の状況について確認してみよう。韓国銀行の「家計信用動向」から家計信用残高をみると、2004年には494兆ウォンであったものが、2019年には1600兆ウォンとなり、15年間で3倍以上にも増加している。

次に韓国銀行が公表している「資金循環」から家計負債を見ると、1994年の対GDP比は49.6%、5年後の1999年も49.5%とあまり変化はなかった。しかし、2000年代に入ってからその比率は上昇し始め、2019年には97.9%にまで高まった。

また統計庁の資料から2018年10~12月の家計負債の対GDP比を国際比較すると、中国は52.6%、ドイツは52.9%、日本は58.1%、アメリカは76.3%、イギリスは87.1%であり、これら主要国と比較して100%近い韓国の数値は際立っている。

文在寅〔PHOTO〕Gettyimages
 

2000年代以降に韓国で家計負債が増えたのには、資金の供給側の要因と資金の需要側の要因があり、韓国で最も権威のあるシンクタンクである韓国開発研究院(KDI)などが具体的に指摘している。

まずは資金の供給側の要因として、企業部門の資金需要の減少が挙げられる。通貨危機以前は、企業部門の投資が積極的であり、金融機関もこれに応じる形で企業部門に資金を供給してきた。しかしながら、1997年末に発生した通貨危機を契機に企業部門は投資に慎重となり、優良な借り手を失った金融機関は、家計部門への資金供給を積極化するようになった。