総務省統計局の『平成30年住宅・土地統計調査』によると、1戸当たりの延べ床面積が最も広いのは、富山県の143.57平方メートルで、2位は福井県、3位が山形県となっている。反対に最も住まいが狭いのは東京都の65.18平方メートルで、沖縄県を除いて大都市圏の府県が下位に並んでいる。図表1にある通りだ。
一見してわかるように、延べ床面積の上位には日本海側の豪雪地帯の県が並んでいる。
最近は減っているとはいえ、かつては半年近くの間、深い雪に閉ざされたエリアであり、冬場に住まいのなかで作業をするための場所が必要で、広い住まいが不可欠だったという事情がある。
また、地域の絆も強く、ことあるごとに親戚・縁者が集まって集会や宴席などが設けられるため、広い住まいが必要だったともいわれる。
現在も農村部などには、大きな空間を田の字型に襖などで区切り、それを取り払えば20畳、30畳大の広間になる住まいが多い。