7月11日 国産旅客機YS-11が完成(1962年)

科学 今日はこんな日

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"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

1962年のこの日、国産旅客機YS-11の試作機が完成し、初飛行が行われました。

 

この初飛行を記念して、7月11日は「YS-11の日」に定められています。

YS-11の実機の1つ Photo by iStock

1945年の敗戦以来、日本ではGHQによって航空機の開発・製造が禁じられていましたが、国産飛行機をもう一度大空に飛ばしたいという夢を抱いていた技術者は、1952年に禁止の一部が解禁されるとすぐに飛行機製造会社の設立に動き出しました。

1959年に創業した日本航空機製造は官民共同の特殊法人で、戦前の飛行機製造を担った多くの技術者が参加しました。YS-11製造のリーダーに選ばれた東條輝雄(とうじょう・てるお、1914-2012)は、戦時中の内閣総理大臣・東條英機(とうじょう・ひでき、1884-1948)の息子にあたる人物です。

東條技師の主導のもと、1962年にYS-11の試作機が完成しました。YS-11にはプロペラ付きのエンジンが両翼に1つずつ搭載されていましたが、このエンジンとして「ターボプロップエンジン」を採用することで、エネルギーをプロペラを回転させる力へと効率的に変換することができました。

試作機を使って飛行実験や荷重実験を繰り返し、同年8月30日にはメディア関係者を招いて試験飛行が披露されました。現在、YS-11のほとんどは退役してしまいましたが、自衛隊や東南アジアで運用され続けている機体もあります。昨年(2019年)にはそんな機体の1つがヤフーオークションに出品されて話題を呼びました。

自衛隊が運用していたYS-11の勇姿 Photo by iStock