【漫画】10歳で直面した「同級生の死」…生き残った人間の「仕事」とは?

思い出す、大事に思うという亡くなった人への一番のプレゼント。「忘れない」がパワーになる!

新人漫画家が、転勤で感じた「終わっていない東日本大震災」そして「東北の前を向く気持ち」から感じたことをつづっている漫画が静かに感動を呼んでいる。

漫画家はヤマモトヨウコ。京都出身の自分には遠い出来事のようだった、東日本大震災。転勤で東北の地を踏むまで、知らなかったことを、4ページや4コマ、そしてストーリー漫画という形でつづろうとしている。

今回の「成人式」は、実は2022年の成人式を描く、1年半以上先の物語だ。

ヤマモト氏がこの物語を書きたかった理由を担当編集者はこう語る。

「東日本大震災では、多くの子どもたちも被害にあい、避難を余儀なくされました。そのなかには、友達を亡くした子どももたくさんいました。

10歳以下の子どもが友達を失う。どうして友達が死んでしまったのか? 救えたんじゃないか? そんな思いが、その友達との記憶にも蓋をしてしまって、話をしていいのかどうかもわからない、子どもだからその気持ちをきちんと言語化することも難しい、そんな子どもの気持ちをどういうふうに描いたらいいんだろう……とずっと悩んでいたヤマモトさんの一つの夢の物語が、この成人式でした。

もし亡くなった子どもたちがいても、その子も含めて成人式。たくさんの卒業式の報道で、亡くなった子どもたちの名前が呼ばれるのを見て、成人式も含めて、一緒に記憶の中で大きくなっていけるといい……という気持ちで描いた4ページです。

この成人式に出てくる修司という男子は、ヤマモトさんが今後考えているストーリーの重要な登場人物のひとりです。ヤマモトさんが描くストーリーでは、第1話でも描かれた当時小学3年生だった『虎太郎』という男の子が東日本大震災で亡くなっています。修司は虎太郎の同級生という設定で、登場予定です。

東日本大震災を描くときに、あえて空気を読まないで、バカをやれる勇気をもった『前を向くことが、生き残った人間の仕事』と思うキャラクターを描きたかった。そういう存在の重要さをとても感じたそうです。

今のポストコロナの状況を前に動かすのは『分析者』ではなく、『バカみたいに前を向く力』なのかもしれません。今も東日本ではたくさんの若いひとたちが、東北のために、がんばっています。『忘れない』をパワーに変えて、一歩一歩前に進むのを感じて、ヤマモトさんが描いた4ページ。4ページでは一端しか描けなくて、いつでももっときちんと伝えられたら……と思いながら描いているそうです。

どうぞ少しでも伝わることがありますように」

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作者紹介

ヤマモト ヨウコ

京都府出身。現在、転勤で仙台在住。初連載に緊張中。豆柴太をよろしくお願いします! https://twitter.com/YY0905

次回は7月16日更新!