4人の子どもを女手一つで支える
シングルマザーの家庭

左から、13歳のAntonio(アントニオ)、Melanie Zervos(メラニー・ツェルヴォス)、17歳のSalomon(ザロモン)、20歳のMathilda(マチルダ)と彼女の2歳の息子Mio(ミオ)。自宅のベッドルームにて。15歳のElena(エレナ)はこの日不在だった。ベルリンの街は外国人も多いので、子供たちが知らない外国人と話すことは日常茶飯事。ザロモンは、偶然知り合った酒造メーカーのアメリカ人と話が盛り上がり、ビールをもらって帰ってきたなんてことも。

20歳、17歳、15歳、13歳の2男2女、4人の子を持つメラニーはずっと1人で子育てをしてきた。以前は、子どもたちの父親である夫と地方の町に暮らしていたが、14年前に離婚をし、10年前にベルリンにやって来た。

フリーランスの助産師として、出産前後の女性のサポートに従事する彼女は、当時3歳だった次男を預けて、8時から15時まで働き、その後は学校から帰ってきた3人の子どもたちを習い事に行かせた。彼らが幼い頃は目まぐるしかったが、今ではメラニーが毎週シフト表を作って、家事を分担させ、一家での協力態勢ができている。

長女は18歳の時に第一子を出産。彼女もまたシングルマザーで、大学で学びながら2歳の長男と近所に2人で暮らす。ドイツにはシングルマザーは多いという。年収や子どもの数に応じて手当が出るが、国の手当が手厚いとまでは言えない。それでもメラニーが救われたのはベルリンという街の住みやすさだった。

「片親はもちろん、父親が2人いたり母親が2人いたり、誰かの連れ子だったりと典型的な家族モデルが少ない。以前住んでいた町では父親がいないことで息子が仲間はずれにされたこともあって。ベルリンが他と違うのは、どんな背景の人でも住める環境があること。そのオープンさが子どもたちにも浸透していて、自立している子が多いなと思います」