なぜ若者は選挙に行かないのか。風化した「18歳選挙バブル」

解決するためにできる2つのこと
たかまつ なな プロフィール

●「民主主義の実感」を持たせる

架空の政策と立候補者を立て、選挙管理委員会から本物の投票箱を借りて模擬投票をしている学校も多いようだが、それは果たして意味があるのだろうか。生徒会長選挙を決める時に、実際の投票箱ではないものの似ていることをやっている。それでは足りないのだ。

たかまつさんが実施している、選挙に関する出張授業の様子〔PHOTO〕たかまつななさん提供
 

高校生に「何で、生徒会で自分の思いを託しているって思えないのかな?」と聞いたら、「生徒会は、先生の言うことを聞く真面目な子しかやっていない」と言われた。他にも「最終的には、職員会議で決まる」という意見が聞こえた。民主主義が機能していない。生徒会が学校運営の最終決定の場ではないのだ。生徒会は、校長よりも職員会議よりも、PTAよりも決定力がないことを知っているのだ。

例えばフランスでは、学校管理評議会という議会が学校の中にある。学校管理評議会は学校代表に加え、校長のほか、市町村の代表者、保護者代表者など30人で構成され、学校の運営方針、校則の改廃などの決定権がある。つまり、高校における生徒の代表が校長と対等に議論し、そこで最終決定を下せる。「決定権」と「お金」が委ねられている。その上で、自分たちで決め、自分たちで変えていく。この経験をしないと、民主主義をポジティブに捉え、自分たちの手で未来を作れるとは思えないのではないだろうか。