7月 8日 ソ連の物理学者・カピッツァ誕生(1894年)

科学 今日はこんな日

地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今日も "サイエンス365days" のコーナーをお届けします。

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

1894年のこの日、ソ連科学アカデミーの幹部会員として活躍した物理学者のピョートル・カピッツァ(Peter Leonidovich Kapitsa、1894-1984) がサンクトペテルブルク市のクロンシュタットに生まれました。

 

低温物理学分野での基礎研究で成果をあげた彼は、1978年のノーベル物理学賞に輝いています。

ピョートル・カピッツァ photo by Getty Images

彼の業績でひときわ目立つのが1937年の「超流動の発見」です。

超流動とは極めて絶対零度に近い低温下において、液体が粘性を失い抵抗なく流れる現象です。

カピッツァは、絶対温度2.17度(-271℃)以下の極低温において、液体ヘリウム4が超流動性を示すことを発見しました。

現在、この超流動は液体ヘリウム4がボーズ粒子(スピンが0か正の整数である粒子、ボゾン)であるために起こるとされています。

元々液体ヘリウム4にこのような相が存在することはオランダのW・H・ ケーソム(Willem Hendrik Keesom)によって明らかになっていましたが、これが粘度0の超流動相であることを確かめたのがカピッツァでした。

液体ヘリウム photo by Public Domain

華々しい業績をあげたカピッツァですが、その人生は常に順風満帆というわけではなく、第一次世界大戦で勉学が中断された際には東部戦線で救急車の運転手に従事していたこともあるようです。

また、スターリン政権下で公職追放となった時期もありましたがその後復帰し、人工衛星スプートニクの打ち上げを指導するなどの活躍をしました。