# リーダーシップ

コロナの全米で人々を感動させた「クオモ知事のスピーチ」その凄すぎる中身!

「さあ、とりかかろう。一緒にやろう」
橋爪 大三郎 プロフィール

事実/意見、をまずわける。事実は、誰もが踏まえる。意見は一人ひとり違っている。意見が違うから、議論や、投票をする。相手に敬意を持ちつつ、最善の結果に向けて共同で行動する。民主主義のマナーだ。

メディアの裏側で、フェイクニュースがはびこるようになった。事実がいく通りもあったのでは、民主主義が成り立たない。まず事実を踏まえるのは、そうした危機感の表れである。

「事実」と「意見」を分ける

3月21日の記者会見では、特に若い人びとに、こう語りかける。

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あなたは、自分の意見があるでしょう。でも、自分だけの事実をもつことはできません。よね? あなたは自分の意見を持ちたいし、自分の意見を持っている。でも自分だけの事実をもつことはできないんです。

「どうせ、若者はこの病気に罹らないんだし。」間違いです。NY州では感染者の54%が、18歳~49歳です。あなたは、スーパーマンでもスーパーウーマンでもない。ウィルスに感染し、ウィルスを運んで、うっかり大事な誰かを傷つけたり、知らない誰かを傷つけたりする破目になるんです。

とてもわかりやすい。

 

3月27日の記者会見は、いつもの庁舎ではなく、完成したばかりの野戦病院で開かれた。NY市のイベント会場「ジャヴィッツ・センター」を、陸軍工兵隊やNY州兵の力を借りて、一週間の突貫工事で1000床の病院に改造したのだ! 感染のピークを控え、同じ規模の野戦病院をあと4箇所つくる。その第一号である。

クオモ知事の前には、いつもの新聞記者でなく、迷彩服の州兵の男女が間隔を空けて座っている。任務に邁進した彼らをねぎらって、クオモ知事は感動的な言葉をかける。英語と日本語の両方で味わってもらおう。