じつは日本でいま「管理職」の仕事が消え始めている…! その残酷な現実

これまで不要不急の仕事を守りすぎた…
大原 浩 プロフィール

マネージャーがマネジメントを行っていない国

新型肺炎の影響で在宅勤務が広がったが、コンピュータ通信で本部と連携しながら作業をするということは、すべての作業(時間)が電子的に記録されるということである。

わざわざストップ・ウォッチで計測しなくても、仕事のオーダーをしてから、作業が完了するまでの時間がすべてわかり、集計も極めて簡単だ。誰の作業が早くて、誰の作業が遅いかということも「丸わかり」になる。したがって、作業の早い担当者の「手法」を徹底的に研究すれば、生産性は一気に向上する。

逆に言えば、これまで行われてきた非効率な作業で多くの残業代を稼ぐというような手法は通用しなくなる。しかし、企業全体の生産性が向上すれば、従業員への分け前も当然増えるから、働く者全体には朗報だ。

 

1950年代、まだ真空管式であった(大型)コンピュータが普及し始めたとき、ドラッカーを含む多くの人々は、管理職の仕事は無くなると主張していた。当時管理職の仕事はいわゆる「書類にハンコを押すだけ」の単純な仕事だと思われていたからだ。

しかし、実際にはマネジメントの仕事は多岐にわたり、むしろその数はコンピュータの普及と歩調を合わせて増えた。そのため、ドラッカーは後に誤りを認めたが、その彼が「マネジメント」の第一任者になったのは少々皮肉なめぐりあわせである。

しかし、よく言われるように「管理」と「マネジメント」は、重なる部分もあるが基本的には別の仕事である。

2019年7月11日の記事「人工知能時代に生き残るのは、意外と『こんな上司』だった」で述べたように「管理」は科学的管理法とコンピュータを駆使することによって近いうちにAIに置き換えられるであろう。

特に、在宅勤務の普及によってすべての作業がコンピュータに記録されるようになれば、合理化は待ったなしだ。