じつは日本でいま「管理職」の仕事が消え始めている…! その残酷な現実

これまで不要不急の仕事を守りすぎた…
大原 浩 プロフィール

「無駄」だらけの管理職

日本での現在の事務職(ホワイトカラー)の仕事ぶりは、製造業で言えばテイラー以前の「工場制家内工業」ではないだろうか?

いまだに経験とカン、それに親方伝来の秘伝で作業が行われている部分が多いように見える。

例えば「りそな改革」の例をあげてみよう。りそな銀行が2003年に破綻の危機に陥ったことは「りそなショック」として有名だが、そのぼろぼろになったりそな改革のための人材として、牛尾治朗(ウシオ電機会長、経済同友会代表幹事などを歴任)氏から白羽の矢が立ったのがJR東日本副社長であった細谷英二氏である。

その後のりそな銀行の改革は目覚ましいものであったが、その時に生活用品メーカーの花王の指導によって、事務作業の時間をすべてストップ・ウォッチではかった。それに基づき標準化・分割を行ったことで、りそな銀行の生産性は見違えるほど向上したのだ。

りそなは「生産性改革」で一気に復活した photo/gettyimages
 

工場での作業も事務所での作業も基本は同じである。秘伝や親方の意向などに左右されずに、「科学的」に整理整頓されれば、驚くほどの無駄があることがすぐに分かる。

例えば、ドラッカーが取り上げる例に次のようなものがある。テイラーの科学的管理方法が導入されるまでは、スコップで一度にどのくらいの量をすくい、どのくらいのペースで地面に突き立てれば効率的に作業が出来るのか誰も知らず、個人の経験やカンに頼っていた。

現在の事務作業を見回せば、同じようなことがいくらでも見受けられる。