水色のキャペリンハット

帽子はロイヤルファッションを代表するアイテムのひとつ。皇后雅子さまも、華麗な帽子スタイルで多くの人々を魅了してきました。帽子はかぶり方や飾りのつけ方など、ほんのわずかな違いで印象ががらりと変わります。今回は、雅子さまの帽子スタイルの中から、ワンカラーコーデの変遷を振り返ってみましょう。

【写真で振り返る、雅子さまの洗練された「お帽子スタイル」】

1993年6月9日、結婚の儀が執り行われ、皇太子妃となった雅子さまは、朝見の儀、パレード、宮中饗宴の義などの一連の儀式にのぞまれました。6月25日から2泊3日のご旅行も「神宮に謁する儀」という儀式のひとつ。ご夫妻は三重県の伊勢神宮と奈良県の神武天皇山稜を参拝し、ご結婚の奉告をなさいました。

うす水色がさわやかで透明感たっぷり(1993年6月25日撮影)photo by gettyimages

皇室ファッションは、色や素材を揃えるワンカラーコーデが基本。この日の雅子さまは、やわらかい水色のワンカラーコーデで駅に降り立ちました。帽子はブリム(つば)が広いキャペリンハット。トップに丸みがあり、全体に柔らかなフォルムなので、エレガントな着帽スタイルとなっています。サイドのリボンが、ロマンティックなムードを添えています。

翌日も水色のコーデ。大きなリボンが愛らしい(1993年6月26日撮影)photo by gettyimages

キャペリンハットは、女優のグレタ・ガルボが愛用したことから、ガルボハット、女優帽とも呼ばれます。ガルボはブリムが垂れた帽子を目深かにかぶり、彫りの深い顔立ちを際立たせ、ミステリアスで孤高なイメージを作り上げました。このように、ブリムの広い帽子は、人々に対して物理的にも心理的にも距離を感じさせる場合があります。

雅子さまはガルボとは対照的に、お顔の正面のブリムが上を向くように、後下がりにかぶっています。ブリムの部分が阿弥陀如来の後光のように見えることから、阿弥陀かぶりと呼ばれます。

雅子さまはボブヘアをハーフアップにし、前髪を斜めに流して額を見せています。額が見えることで、お顔全体も明るく見えます。ヘアスタイルや帽子のかぶり方からも、多くの人々と触れ合い、直接話を聞く機会を大切にしていきたいというお気持ちが感じられるのではないでしょうか。