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コロナ禍のウラで復活した「M資金詐欺」…なぜ一流の人間がダマされるのか?

古典的詐欺が再び横行しているワケ

30億円を超える被害額が…

神奈川県警は6月11日、M資金詐欺容疑で男3人を逮捕したと発表した。ある警察関係者は、「これからM資金詐欺が増えるかもしれない」と懸念している。

まずは、今回のM資金詐欺の概要を見ていこう。各種報道によると、今回の事案は「基幹産業育成資金」という架空の資金を語り、資金提供の名目で会社役員から1億3000万円を騙し取ったというもの。

神奈川県警捜査2課と戸部署などが逮捕した容疑者の3人は、この基幹産業育成資金は「敗戦時にGHQ(連合国軍総司令部)の財産をもとにした国家予算外の資金」などと語り、「この資金から2800億円の資金提供をできる英国の団体の人物を知っている」と話を持ちかけ、「資金提供のため交渉などに費用が要る」などとして被害者の男性会社役員から2017年9月~2018年12月にかけ、10回に分け総額約31億5000万円を騙し取った。被害者の男性は2019年5月に刑事告訴していた。

ダグラス・マッカーサー(Photo by GettyImages)
 

さて、M資金には諸説あるが、「戦後にGHQが日本から接収して運用されてきた秘密資金」という説が有力で、M資金の「M」はダグラス・マッカーサー連合国軍最高司令官やGHQ経済科学局長の第2局長だったウイリアム・マーカット少将の頭文字から由来していると言われる。

実は、筆者の手元に警察が作成したM資金詐欺関連の資料がある。M資金詐欺が頻発していた1980年頃のもので、今から40年も前のもののため、すべてが手書きだ。