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次は台湾が危ない…香港の陥落が示した、習近平「終身皇帝」への道

中国の「大暴れ」はさらに加速する

外国人でも盗聴・監視できる

中国が香港に「国家安全維持法」を導入した。それだけでなく最近、中国は沖縄県・尖閣諸島や南シナ海、ヒマラヤ山脈の国境などで極めて好戦的になっている。ここ数年では例がないほど、異常なレベルで相次ぐ挑発だ。これが「不吉な前兆」でなければいいが。

まず、国家安全維持法の中身を見よう。

香港や中国に対する国家分裂の試みや破壊行為を取り締まるのは、彼らの立場では当然だろう。だが、読売新聞が7月2日に報じた概要によれば、香港人だけでなく、外国人や外国組織に対しても取り締まりや監視の強化を盛り込んでいる(https://www.yomiuri.co.jp/world/20200702-OYT1T50066/)。

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たとえば「外国あるいは本土外の勢力と結託して国家安全に危害をもたらす罪」を定めたうえで、当局に強力な捜査権を付与した。具体的には「香港政府の国家安全維持部門は、海外の政治的組織、当局に資料提供を要求できる。行政長官の許可を得て、疑いのある者に対し、通信傍受や秘密捜査ができる」という。

つまり、当局が必要と思えば、外国人や企業、団体に対して情報提供を求めるだけでなく、公然と「通信傍受や秘密捜査もするぞ」と宣言したのだ。大使館などの盗聴は周知の事実だったが、これからは「睨まれたら盗聴される」と考えたほうがいい。

また「国家安全維持公署は、外務省の出先機関などとともに、香港駐在の海外組織、NGO、メディアへの管理とサービスを強化する」という条文もある。NGO職員や新聞、テレビの特派員たちは、これまで以上に監視されるだろう。盗聴はもちろんだ。

一般企業やその社員たちも、けっして安心とは言えない。香港当局に「私たちも監視対象になるのでしょうか」などと問い合わせても無駄だ。

「国家安全維持公署とその職員の職務執行は、香港政府の管轄を受けない」「香港の現地法と規定が本法と一致しない場合、本法の規定を適用する」と明記されている。具体的にどんなケースで、どんな運用をするかは「すべて北京のご意向次第」なのだ。

 
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