未来の外食

まだワクチンや薬が実用化されず、新型コロナウイルスの脅威は1~2年は少なくとも続くだろう。飲食業界には厳しい時代が続くが、これからも飲食店は必要とされる。試練をくぐり抜けた未来の外食はどうなるだろうか。

求められる外食店は、人と会って会話が弾む店。そして、テイクアウトでは損なわれてしまう、あるいは自宅で再現できないプロの技が光る店だ。店主の人柄が客を集める店、サービスがよくリラックスできる店、そしておいしい店。

日々の食事を賄う店は、テイクアウトや通販の業態へと本格的にシフトする可能性がある。場合によっては、あまり注文しないで長居する客がいない分、売り上げは上がるかもしれない。

すでに、鎌倉のオルトレヴィーノや、東京のミスターチーズケーキなど、イタリア料理やフランス料理の料理人が、総菜や通販のビジネスを手掛けるケースがある。席数に限定されず、拡大可能なビジネスである。中食事業や製菓に乗り出す料理人は、これからもっと増えるのではないか。

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庶民の日々の食事はどうか。飲食店の中には、テイクアウトを本格化させ、通常営業に戻っても両輪で仕事をする店が出てくるだろう。

人気が出れば、人員を増やす必要があるかもしれない。雇用が増え、売り上げも上がる。テイクアウトできる店が増えることは、利用者側にとっても選択肢が増えることだ。

キッチンカーや屋台を設ける店もできるかもしれない。それもすでにあるビジネスモデルである。キッチンカーが出店する場所を、もしかすると増やす必要があるかもしれない。

低コストで出店できる屋台村も、増えるかもしれない。90年代不況を受けて2000年代初頭、商業ビルを再生させるためにフードテーマパークが生まれたように。全国の都心再開発で新しい商業ビルができる一方、人が来なくなった場所、テナントが撤退した場所の新たな活用を進めるのだ。

リモートワークを常態化させるため、都心のオフィスを縮小させる企業も相次ぐ。もしかすると、昼間の人口が増える住宅街周辺の駅前商店街が活性化するかもしれない。空き店舗で、新たな昼食ニーズを狙った飲食店が増えていく可能性がある。