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元経済ヤクザが解説 アメリカvs.中国「情報暴力戦争」

これが「新冷戦」の最前線だ
6月19日に、私の新刊『ダークサイド投資術 元経済ヤクザが明かす「アフター・コロナ」を生き抜く黒いマネーの流儀』(講談社+α新書)が発売された。すでにアメリカと中国の間では「情報暴力」の応酬が行われているが、「経済暴力」「実暴力」へとステージが上がることは歴史で証明された既定路線だ。あらゆる暴力が連鎖する時代を最も正確に解説できるのは、「暴力とマネー」の世界に生きてきた元経済ヤクザの私だと自負している。流され続ける情報によって「世界の表層」しか見られなくなった人たちに「世界の深層」を解説したい。テーマは「情報」だ。

「新冷戦」の最前線は「情報戦」

本書執筆以降に起きたことを例に、現在、世界で起きている「暴力の渦」の深層を解き明かしてみたい。

アメリカのWHO脱退、中国による香港占領、世界中で起こった黒人差別への「抗議デモ」など大きな事件が起きているが、各々のイベントが無関係に独立して起こっていると思っている人は多い。

しかし、この背景に屹立しているのは、過熱する米中間の「新冷戦」だ。

激動を伝えるニュースがほぼ同時に大量に伝えられることが、世界に起こっていることの実像を見えにくくしている。重要なことは、情報の濁流に流されることではなく、その源流を見失わないことだ。常に「世界が新冷戦の状態にある」ということを忘れてはならない。

そこで今回は「情報」について解説をしたい。というのは、2020年のアメリカ大統領選挙に向けて、新冷戦の最前線が「情報戦」となっているだからだ。

「実暴力」「経済暴力」「情報暴力」

国家間の暴力には警察や軍などを使用した「実暴力」、物資やマネーによる「経済暴力」、そして「情報」を使った「情報暴力」の3つがあると私は考えている。3種類の暴力を使いながら世界はどうにか安定しているのが現実だ。

「実暴力」は「戦争」、「経済暴力」は「経済制裁」と考えればわかりやすいと思うが、「情報暴力」とは何か。