親が3〜4人いる家族の形「クローバーファミリー」をご存知ですか?

フィンランドの事例から見えること
岩竹 美加子 プロフィール

主体性を持つ女性と子どもたち

紹介した2つの記事は、どちらも女性と子どもを主体とした語りになっている。性交にはよらない妊娠を選び、出産する女性。成長するにつれて、周りとは異なる家族関係を理解し、それを再定義する子ども。

従来の家父長的な家族では、女性と子どもは男性に従属させられ、主体として生きにくい。しかし、クローバーファミリーではその関係は覆され、女性と子どもが主体を持ち始めるようだ。

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クローバーファミリーが出現したのは、2000年代頃。それぞれの家族の形は異なりモデルがないので、自分たちの家族の形を作っていくには、子どもの意見や考えを聞いて取り入れることが重要になる。

こうしたクローバーファミリーの特徴は、子どものいる女性カップルの家族のあり方から連続するものと言える。そこでは、女性と子どもが主体性を持って生きていく。フィンランドで、子どもを持つ女性カップルは珍しくない。妊娠、出産するのは女性なので、 男性カップルよりはるかに子どもを持ちやすいのだ。

 

ただし、前述した2つ目の例にあるように、父の存在を矮小化するものではない。むしろ父の日という制度が機能し、父の日を使って教育と学習がなされている。

また、この2つのケースは共に、「愛」というキリスト教の価値を尊重するものでもある。人工授精や生殖補助医療はキリスト教的な倫理にふれるものである一方、倫理的な見地からの批判への反論として「愛」は説得力を持つようだ。