今のほうが面白い!

斉藤工とのバディ物の要素も強いが、これもうまくいっている。島崎も高梨も男気が強い一方、繊細でもあるというキャラクター。似た者同士だから時には衝突するものの、高梨は島崎を尊敬し、島崎も年上として高梨を可愛い奴と思っているから、噛み合っている。

役者としてのキムタクと斉藤の組み合わせも悪くない。美形同士。逆に三枚目がキムタクの相棒だったら、「おいおい引き立て役かよ」と思えてしまう。

画面を見た瞬間、184cmの斉藤と176cmのキムタクに身長差を感じるものの、これも全てをキムタク優先にしなかったということで、かえって好感が抱ける。前述の通り、格好いいだけのキムタクはもう食傷なのだ。

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若き日のキムタクはダビデ像のような容姿がファンを魅了し、何をやっても高視聴率を稼げていた。だが、今のほうが見ていて面白い。『グランメゾン東京』(TBS、2019年)の尾花夏樹役もそうだったが、本人が懸命に役作りをしているのが伝わってくる。

キムタクのドラマは斉藤ら主演級の役者が共演することが多く、それを「ジャニーズ事務所だから依怙贔屓されている」「キムタク・シフト」などと捉える向きもある。だが、キムタクとしては共演陣に頼るつもりなどなく、むしろ「負けていられない」と躍起になっているのではないか。主演が共演陣より霞んでしまうわけにはいかないのだから。