発達障害・知的障害のある子の「できる」を着実に増やすには?

育ちを支える環境を整えることが大切
からだとこころ編集部 プロフィール

発達障害のある子にみられがちなサイン

発達障害のある子どもには、運動や言語、社会性などの発達のしかたの一部に、年齢相応の発達がみられる定型発達の子どもとは異なる特性が、様々なかたちで現れます。次にあげた項目にあてはまることが多い場合には、発達障害の傾向が強いと考えられます。

発達障害の傾向があると考えられるサイン
(★自閉症傾向 ☆:ADHD傾向)

コミュニケーション

  • 話しかけても目を合わせない★
  • バイバイをする時、手のひらを自分側に向ける★
  • 欲しいものがあっても、指を差して要求しない★
  • ほかの人の手を取って、自分の欲しいものを取ろうとする(クレーン現象)★

感覚

  • 赤ちゃんの頃から、抱っこされるのが嫌い(抱っこしようとすると、のけぞったり、身をよじったりする)★
  • 特定の音が苦手でいやがる(ドライヤー、掃除機、トイレのジェットタオル、花火など)★
  • 音がするほうにすぐ注意がそれて、集中できない☆

運動・動作・行動

  • 姿勢よく座ることが苦手★
  • じっとしていられない(貧乏ゆすり、爪噛み、3歳になっても食事中に立ち歩くなど)☆
  • 棚やタンスの上など、高いところにのぼる(のぼりたがる)★☆
  • 目的のものがあると、それにしか目に入らず突進していく☆
  • 顔の前で手をひらひらさせたり、意味もなく、くるくる回る★
  • 幼稚園や保育園で、先生の指示からワンテンポ遅れて行動する★

生活

  • 食べ物の好き嫌いが激しい★
  • 食器をうまく使えない★
  • 昼寝をしない、夜眠らない(乳児期を過ぎても睡眠のリズムが定まらない、ちょっとした刺激ですぐに目を覚ます)★
  • 遊びや服、手順や道順、ものの置き場所などがいつも同じでないと怒るなど、こだわりが強い★
  • ものの取り間違え(ほかの人のものを使っているなど)が多い☆
  • 何度も注意されてことも、繰り返してしまう☆
  • ひんぱんに持ち物をなくす☆
  • 食事や着替えの最中にぼーっとしていて、なかなか終わらない☆
  • 3歳を過ぎてもまわりの子どもにまったく関心がなく、ひとり遊びばかりしている★
    棚やタンスに登りたがる photo by gettyimages

上記の例は、あくまでも自閉症スペクトラムやADHDの傾向があるかどうかの目安であり、診断基準となるものではありません。

(「子ども支援研究所」作成のリストによる)

これらの例にあてはまることが多いと、発達障害の傾向が強いと考えられ、とくに自閉症スペクトラムの傾向がある子どもには、知的な発達の遅れがみられる場合も少なくありません。

「話さない」より気をつけたいこととは?

「話さない」「"まんま"とか"わんわん"とか、意味のある言葉が出てこない」など、言葉についての心配もよく耳にします。

ただ、言葉が出てくる時期に個人差があり、言葉が出てこなくても、言われていることがわかっている様子なら、知的発達の面で大きな遅れはない可能性が高いと考えられます。子どもの言葉の遅れについては、「話せるかどうか」に目が向きがちですが、知的な面での遅れが心配されるのは、言われていることが理解できるかという点です。

言葉について気がかりなサインとしては、次のようなことがあげられます。

「言葉」にみられる気がかりなサイン

言葉での指示が伝わりにくい
言葉の意味がわかっていない可能性がある
聞こえの悪さがある場合もあるので注意
同じ年頃の子より言葉が出るのが遅く、意味のある言葉を発しない
3〜4歳で発語がないようなら、発達の遅れの可能性がある
口や舌、声帯などがうまく動かせない場合もあるので注意
話すようになったが、「話が一方的で会話が成立しない」「テレビCMのフレーズやアニメのセリフ、両親の口ぐせなどのひとり言が多い」など、気になる点がある
言葉でのコミュニケーションがうまくいかないのは、自閉症スペクトラムの特徴の1つ
【写真】言われていることがわかっている様子なら、知的遅れがある可能性は低いと考えられる気をつけたいのは、言われていることがわかっているかどうか photo by gettyimages

(「子ども支援研究所」作成のリストによる)

意味のある言葉が出てこないと、保護者の不安は深まります。発語を促すには、子どもが理解できるように働きかけていくことが大切です。