新型コロナ感染への不安が人助けを躊躇させる

毎年7~8月は、熱中症で大勢の人々が救急搬送されている。今年は自粛生活のせいで暑気順化(暑さに体が慣れること)が不十分な上に、マスクで熱がこもりがちになるせいで、例年以上の患者の発生が心配されている。

しかも困ったことに新型コロナ感染症の症状と熱中症は倦怠(けんたい)感、頭痛、筋肉痛、発熱、味覚障害-などの症状が似ているらしい。さらに新型コロナ患者は脳梗塞を発症するリスクも高く、倒れた時点ではコロナによるものか脳梗塞のためなのか区別がつきにくいといった事が問題になる。

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そんな今、目の前で人が倒れたら――あなたは率先して人を助けることができるだろうか。見て見ぬふりなどをしていいわけがないが、新型コロナウイルス感染症の流行が始まって以来、状況は変わった。毎年7~8月は、熱中症で大勢の人が救急搬送されている。今年は自粛生活のせいで暑気順化(暑さに体が慣れること)が不十分な上に、マスクで熱がこもりがちになるせいで、例年以上の患者発生が心配されている。

消防庁によると、この間救急搬送された感染者の中には119番通報した時点で感染者と分かっている例に加え、交通事故のけが人や発熱などの症状で自宅療養中に死亡した人の感染が、搬送後の検査で確認された例も含まれていたという。救急搬送などで新型コロナウイルス感染者や感染疑い者に接する現場は常に「自分もいつ感染するか」といった不安に脅えている。

4月下旬には、感染疑いがあるとして救急搬送された患者が、病院に受け入れを断られるケースが相次いでいるとも報じられた。背景には、ベッドや人手が足りないだけでなく、「病院側が院内感染を恐れているためとみられる」のだという。