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偏差値トップ校から、年収100万の「皿洗い」に転落した青年の悲劇

勉強以外の道を誰も教えてくれなかった…

進学校に合格も、発達障害と診断

人間の価値は偏差値だけではない。そんなことは百も承知と思いつつも、教育熱心な親ほど偏差値に縛られてしまうことがある。

「我が子を幸せに導くために」と、高学歴を求める傾向は、昔も今も変わらない。だが、そんな教育がぴったりとはまる子どもばかりではないのが現実だ。

北関東地方に暮らす田村彰史さん(仮名、20代)、高校受験では偏差値70越えの公立トップ校に入学したものの、そこでの体験がもとで体調が悪化、発達障害という診断を受けた後、立ち直れぬままの日々を過ごしている。

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現在の年収は100万円ほど。「自立して家庭を持つとか、そういうことはできないんだなと思うと、やりきれない気持ちになることがあります」。学歴重視を押しつけられた青年は、幸せとは言えない日々を送っている。

田村さんが通っていたのは、地元で成績トップと言われる進学校だった。毎年、卒業生の多くが旧帝大をはじめとする国公立大学や、難関私立大学への進学を決めていた。田村さんは小学生時代から成績は優秀そのもの。塾に通うことなく地元の私立中学を受験し突破していた。地方の中学受験は首都圏のそれとは少し違う事情がある。

そのままエスカレーターで高校に上がることが目的ではなく、地元難関高校を目指すために中学入試をするという場合があるのだ。中学校のクラスには、「目指せ!トップ校」という目標が掲げられていたという。

「そのまま系列の高校に進む人もいましたけれど、受験して出る人が一定数いました」