新型コロナ感染拡大防止のステイホーム期間中、すっかり運動不足になってしまって、という人は多かったはずだ。五輪代表選手や青学駅伝チームも指導するフィジカルトレーナー中野ジェームズ修一さんのもとには、自粛太りだけでなく、テレワークによる肩こりや腰痛に悩まされている人からの悩みが多く寄せられるそう。

こんな姿勢で長くいたことも多かったのでは…Photo by iStock

肩こりや腰痛解消におすすめはストレッチなのだが、このストレッチ、単に痛みをほぐしてくれるだけではない、健康を守るための重大な効果が潜んでいるという。
新型コロナウイルスに感染して、重症化する人としない人。その違いには、血栓の発生が関わっている、という研究発表がされているのをご存知だろうか。厚生労働省も5月、新型コロナ診療の手引きに「血栓症リスクへの注意」を盛り込んでいる。そして、じつはストレッチには、この血栓症リスクを抑える効能が認められているのだ。

中野さんのストレッチメソッド本 『みんなのストレッチ』を手がけたライターの井上健二さんが、2019年1月に伝えてくれたストレッチの知られざる効能と今すぐ役立つストレッチを再編成してお届けする。日常は戻りつつあるけれど、第二波、第三波に備えて、ストレッチを習慣にしたくなるはずだ。

多くのアスリートが慕う中野ジェームズ修一さんが編み出したストレッチメソッドとは!

ストレッチはコストパフォーマンスが高い

ストレッチといえば、運動する人が行うもの、あるいは180度開脚できるくらいに体を柔らかくしたい人がするもの、というイメージを持ってはいないだろうか。じつは、老後の医療費を考えるなら、誰もが今すぐ始めるべき、といえるのがストレッチなのだ。

そもそもストレッチは、運動やトレーニングの前後に行うもの、というイメージが強い。だが最近では、健康増進にもストレッチが役立つという報告が多く見受けられるようになっている(ストレッチにはいくつかの種類がある。以下、ストレッチとは、反動を付けずに筋肉を静かに伸ばすスタティック・ストレッチ=静的ストレッチを指す)。

スクワットなどの筋トレやランニングなどの有酸素運動が健康によいのは常識だが、筋トレやランニングを習慣的に行うのはなかなか難しい。

それと比べて筋肉を伸ばすだけのストレッチは身体への負荷が少なく、道具も一切不要であり、場所も選ばない。簡単だから、やり方を覚えてしまえば、高い会費を毎月払ってスポーツジムに通い続ける必要もない

コストゼロで行えるストレッチで、健康が保てるのだとしたら、コストパフォーマンスは極めて高い。ストレッチは高齢者でも行えるから、老後の医療費抑制のためにも今のうちから新たな習慣してみてはどうか(何らかの疾患を抱えている場合、ストレッチを行ってよいかどうかは念のために主治医に確認しておこう)。