2020.08.08

医学部受験、ここへきて「数学不要論」が急浮上してきた本当のワケ

医学部が直面する「深刻な問題」がある
原田 広幸 プロフィール

医学部が「数学を重視」してきた本当のワケ

しかし、医学部と言えば理系、理系と言えば、すばり「数学」というイメージをもつ人も多いだろう。数学を受験せずに医学部に入って、困ったことになったりはしないのだろうか。

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はたして、数学を選択した合格者と、数学を選択しなかった合格者の間に、医学部入学後における成績の差はあるのだろうか。

帝京大学の入試広報課担当者の回答によれば、数学を受験科目に選ぶか選ばないかによる成績の「差はない」、というのが答えであった。そういう結果が出ているからこそ、何年も同じ入試制度を続けているということなのだ。

そうすると、なぜ、ほとんどの医学部で数学が重視されているのだろうか。数学受験による成績に、「差はない」というのが事実なら、なぜ、いまだほとんどすべての大学で数学が必須科目になっており、そうでない大学はこれほど少ないのだろうか。

 

正解らしき答えの一つには、たんに昔からそうであったということが挙げられる。入試科目や試験の内容変更は、そもそも頻繁に行えるものではないし、困った事態でも生じない限り、変えるべきものでもない。

旧制医学校など戦前からあるような医大・医学部の過去の入試問題を調べるのは困難だが、少なくとも共通一次試験開始の頃(約40年前)からは変わっていないようだ(「医学部入試の変遷と今後の方向」駿台予備学校・石原賢一氏による)。

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