Photo by iStock
# 入札

新規参加で1500万円受注も!「コロナ不況」に悩む企業を「入札」が救う

中小企業こそ落札のチャンスあり

コロナ不況で日本経済が地盤沈下を起こしている中、ひそかに注目を集めているマーケットがあるのをご存じだろうか。それは「入札」だ。

国や地方自治体など官公庁が発注者となる入札は、基本的に金額と提案内容で競われることから、規模の大小や実績を問わず、どの企業も平等に参加できる。特に実績のほしい中小企業やスタートアップ企業にとって、オープンでフラットな入札市場は、知られざるビジネスチャンスの宝庫なのだ。

全国の入札情報を一元管理するデータベース「入札情報速報サービスNJSS(エヌジェス)」を運営する「株式会社うるる」のもとには、コロナ禍で打撃を受けたさまざまな企業から、新規の問合せや相談が相次いでいるという。

「アフター・コロナの今、入札市場はむしろ中小企業にとってチャンス」と、同社取締役 NJSS事業部 部長・渡邉貴彦氏は強調する。それはなぜなのか。入札に参加する中小企業ならではのメリットと、アフター・コロナ時代における入札市場の展望を聞いてみた。

取材・文/堀尾大悟

入札案件は年間で140万件!

そもそも「入札」自体になじみのない人も多いかもしれない。

国や地方自治体、独立行政法人などの公共機関は、物品やサービスを民間業者に発注する際、特定の業者を“一本釣り”で選ぶことができない。

発注内容を広く知らせた上で、複数の契約希望者から金額や提案などを提示させ、その内容によって契約の相手を決めるというプロセスを踏む必要がある。この調達方式が「入札」だ。

その入札の種類は、大きく分けて3つある。

まず、業者を特定せずフラットに競わせる「一般競争入札」。これが原則だ。そして、例外として複数の業者を指名して競わせる「指名競争入札」、いくつかの要件を満たした場合に特定の業者を任意に選定できる「随意契約」がある。

入札を行っている公共機関は、全国に7500団体も存在する。そこから発注される入札案件は、なんと年間で約140万件。市場規模は実に約22兆円におよぶ(2017年度実績/出典:中小企業庁「官公需契約の手引き」)。

 

入札は、知られざる巨大マーケットなのだ。

「途方もない規模なのであまりピンとこないと思いますが(笑)、よく『コンビニ市場の約2倍です』と説明しています」