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シュトゥットガルトの暴動が示唆する「ドイツ左傾化」の行き着く先

間も無く「ソフトな全体主義国家」に

常軌を逸した破壊活動

21日の日曜日、ドイツのテレビニュースを見て我が目を疑った。私のドイツの故郷シュトゥットガルトで、前日の土曜の夜、大規模な暴動が起こっていた。

シュトゥットガルトはダイムラーとポルシェの本社がある豊かな町で、治安も良好、これまで暴動などとは無縁の土地柄だった。

ところが、ニュースで流れたのは、数百人の男性によって壊せる器物がすべて叩きのめされ、商店が略奪され、駆けつけた警官隊やパトカーも攻撃されているという想像を絶するシーン。これまでのシュトゥットガルトのイメージがガラガラと崩れ落ちるほど衝撃的だった。

しかも、私にしてみれば、襲撃されている店がどこの何であるかが手に取るようにわかる。とても遠い国の他人事とは思えず、何か恐ろしいことが始まっているという畏怖と、ひたすら悲しい気持ちの両方に襲われた。

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それにしても、暴動の理由はいったい何なのか。ただの憂さ晴らしにしては、いくら何でも凶暴すぎる。

しかし、翌日の警察の記者会見を聞いても、「これまでになかった規模」とか「新次元の暴力」というだけで、そのきっかけも、誰がやったのかも、まるではっきりしない。

 

その夜、町の中心に大勢の若者が集ってパーティー気分で騒いでいたところ、17歳のドイツ人の少年を麻薬所持の疑いで職務尋問していた警官が群衆に取り囲まれたのが事の始まり、というような説明だったが、それが、たちまち400〜500人もの暴徒の常軌を逸した破壊活動につながったという筋書きには、かなり無理がある。

そもそもメディアで流れていた暴動前の映像を見ると、ものすごい数の人たちが集まっているが、すべて若い男性ばかりで、パーティーという雰囲気でもない。

その結果、警察は多勢に無勢。一時的に制御不能に陥り、警官の負傷者は19人。拘束された暴徒はたったの24人で、うち半分がドイツのパスポートを所持していた。

ただし、その中の3人はドイツに帰化した移民。そして、その他の12人の国籍は、イラン、イラク、クロアチア、ソマリア、アフガニスタン、ボスニア。国籍と年齢と性別を見れば、難民として入った人たちである可能性は極めて高かった。

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