金正恩の「後継者」とされるが、安泰ではない… photo by GettyImages
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北朝鮮の「女帝」金与正、じつはこれから「大粛清」されるかもしれない…!

「張成沢の二の舞」になる可能性も

北朝鮮で「金与正」が台頭してきたワケ

金正恩の妹・金与正が、にわかに注目を集めている。6月16日には予告どおり、開城の南北共同連絡事務所を木っ端微塵に爆破した。「金正恩の後継者に決まった」、「すでに統治の実権を握った」と報じるメディアもある。

金与正の動向では韓国でも注目度が高まっている photo by GettyImages

金与正の突然の挑発行動は、いったい何を意味するのか。不可解な北朝鮮の権力構造の背景を探ってみる。

北朝鮮の金王朝を理解するには、補助線がいくつか必要だ。第一の補助線は、儒教である。

中国は儒教の国だ。朝鮮も、儒教の国だ。必死で中国を真似した。科挙も採り入れた。親族集団も儒教風。ちっとも儒教風でない日本とは、まるで違う。

儒教はいう。最初の王は堯。つぎが舜、つぎが禹。古典にある通り、王たちは有能な部下を順に抜擢した。禅譲である。禅譲(能力主義抜擢人事)が儒教の理想だ。

 

そして禹は、自分の子に王の位を譲った。以下、子から子に血縁で受け継ぐ。世襲である。こうして最初の王朝(夏王朝)が始まった。世襲は、儒教の実際である。

中国共産党政権は、毛沢東→華国鋒→トウ小平→江沢民→胡錦濤→習近平、と抜擢人事でポストを引き継いだ。禅譲である。北朝鮮は、金日成→金正日→金正恩、親から子に、ポストを受け継いだ。世襲である。

マルクス・レーニン主義の原則とは関係ない。でも、儒教の原則には合っている