サステナブルライフにつながる日本の活動を紹介するこの連載。今回は、環境に負荷をかけず、おいしいコーヒーを提供している〈オニバスコーヒー〉が登場。人と人をつなぐ手段として日常的なコーヒーを選び、コーヒーを通して想いを伝えている様子を取材しました。

みんなが幸せになれる
コーヒーを求めて

収益の3%が、トラッキングコードで追跡可能なウォータープロジェクトなどに寄付される仕組みの〈ミアー〉のタンブラーを販売。モノとしても魅力的な陶芸家の岩﨑龍二さん作の半磁器のキープカップや、スタッフが輸入代理店を立ち上げて取り扱っているステンレス製ストローも販売中。

本連載の取材を通じて出会ってきた人たちから、理念が共通しているとよく名前を聞くコーヒーショップがあった。今回ご紹介する〈オニバスコーヒー〉だ。確かにスペシャルティコーヒーには、トレーサビリティやサステナビリティが欠かせないもの。

さらに〈オニバスコーヒー〉は実際にルワンダやケニアといった産地に定期的に足を運んでいる。「よい農園かそうじゃないかは、見るとすぐにわかります。僕たちがお願いしている農園は、みんながイキイキと働いていますよ」とオーナーの坂尾篤史さん。というのも、コーヒー豆の栽培は繁忙期ごとに働き手に集まってもらう必要がある。

人を集める手段がお金だけという農園も多いけれど、近くに保育所を設立して安心して働ける環境を作っている農園もある。働きやすいと感じれば自然と人は集まるし、それが続けば愛着がわき、コーヒーに関する知識が増え、誇りをもって働くようになる。よい循環がうまれるのだ。

坂尾さんが起業したのは、オーストラリアで知ったスペシャルティコーヒーで人と人を繋ぎたいと思ったから。でも、どんな人がどんなふうに作っているのかわからないものを、提供していいのだろうかともやもやしていたそうだ。そこで農園を訪れたり勉強したりするうちに、環境への意識が高まっていった。

陶芸家、イイホシユミコさんディレクションのカップ。割れたらスタッフが自分たちで金継ぎして使い続けている。

生産地に行くと、環境の影響を直に感じます。“コーヒーベルト”は徐々に、北上しているし、熱帯林が切り開かれているのも目の当たりにする。国の主要産業であるコーヒーを作り続けるために、コスタリカでは、電力の98%以上を再生可能資源から得たり、熱帯乾燥林の再生に取り組んだり、環境対策に力を入れています

サトウキビストローは、ビジネスを社会問題解決の手段の一つとして、収益追求に偏らない事業を推進している〈4ネイチャー〉の商品。回収して堆肥にしている。

消費国でもまずはできることからと、店内では陶磁器のカップを使用し、テイクアウトはペーパーカップ、ストローはステンレス製、または回収して堆肥となるさとうきびからできたものを使っている。