都知事選、一番目立つ山本太郎でも「大旋風」を起こせない理由

耳に心地いい政策を訴えるが…
安積 明子 プロフィール

「何かやってくれそう」でいいのか

ロスジェネ世代がロスジェネにならざるをえなかったそもそもの原因は、日本の国際競争力が低下したことにある。「国を豊かにしよう」と掛け声をかけるのは簡単だが、ではどうやって豊かになるのかがさっぱりと見えてこない。

複雑化する国際社会にあって、単に個人が「一生懸命に働いた」からといって国が豊かになれるものではない。そこには卓越した外交能力や安全保障に関する交渉力が不可欠だが、果たして彼らはそれらを主張したことがあったのか。

 

そうしたことを欠いたまま「日本を揺らして変えていこう」と主張することは、アンチテーゼとして成立しても、政権担当者としては意味がない。

もっとも一部には山本氏への期待論もあることは事実だ。しかし「他に適任者がいないから」という消去法で山本氏が残ったのなら意味はない。あるいは漠然とした「何かをやってくれそうだから」という理由も同じだ。

口先や単なる頭でっかちでは何も好転しないことは、すでに11年前の政権交代で我々は痛感したはずではなかったか。にもかかわらず、またもや目先のパーフォーマンスに目が眩んでしまうなら、我々はつくづく学習できない国民になり果ててしまったものだ。