都知事選、一番目立つ山本太郎でも「大旋風」を起こせない理由

耳に心地いい政策を訴えるが…
安積 明子 プロフィール

実際にれいわ新選組の街頭演説会では、毎回多くの人が寄付をしている。しかもあまり豊かそうには見えない人たちが、中には1万円札を数枚も、寄付用の封筒に入れている。もし彼らが「山本氏に都知事になってもらって10万円をもらいたい」がためにれいわ新選組に寄付をしているのなら、全くの本末転倒といえるだろう。

そもそも山本氏が目指すのは都知事ではなく総理大臣だ。だからこそ、れいわ新選組についても党規約で「国政政党」と位置付け、今回の都知事選の演説では冒頭ではっきりと「国政政党だ」と述べている。都知事選出馬が本命ではなく、あくまで次期衆議院選へのプロセスにすぎないからこそ、バラマキ政策は撒き餌にしか見えないのだ。

〔PHOTO〕gettyimages
 

にもかかわらず、それに喰いつかざるを得ない都民は悲惨だ。さらに山本氏と今後タッグを組むだろう須藤氏に至っては、都政と国政の区別すらついていない。

しかも須藤氏は離党を表明した会見で、ロスジェネ世代を「先の世代による政治の失敗のために、良い思いができなかった世代」として位置付けたが、これは間違っている。

なぜ彼らが時代の恩恵を受けられなかったのかという正確な認識を欠いているのだ。