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戦後75年を迎えても米軍基地過剰負担で苦しむ沖縄の「深刻な現実」

辺野古白紙撤回して安保政策見直しを

6月23日、沖縄は戦後75年目の「慰霊の日」を迎えた。この日は日米安保条約の発効60年とも重なる。

また、すでに4月28日には1952年のサンフランシスコ講和条約が発効してから68年(沖縄が奄美や小笠原とともに日本本土から切り離された「屈辱の日」)、5月15日には1972年の沖縄の日本復帰から48年を迎えている。

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しかし戦後75年が経った今もなお、沖縄には全国の米軍専用施設の7割が集中しており、米軍・米兵による事件・事故や米軍基地を源泉とする環境汚染が相次いで生じている。

また安倍政権は、コロナ禍の下で行わられた沖縄県議選で「辺野古への新基地建設反対」を掲げる玉城デニー知事を支える与党が過半数を得て勝利した5日後に、選挙結果で示された沖縄の民意を再び無視するかたちで辺野古への土砂搬入工事を再開した。

その一方で、地上イージス配備計画停止の公表を契機に与党議員からも辺野古新基地建設を見直す発言やトランプ大統領の駐留経費がらみの海外基地縮小・米軍撤退の動きも出ている。

そこで、このような新しい状況変化が見られる中で、日本復帰後も一貫して変わらない米軍基地の過剰負担で苦しむ沖縄の深刻な現状と課題を考えてみたい。

 

米軍基地をめぐる沖縄の県民意識

琉球新報と沖縄テレビ放送(OTV)、JX通信社の3社合同による県民調査によれば、普天間飛行場の返還・移設問題の解決策については「無条件に閉鎖・撤去」が最多の30.28%で、「県外に移設」が19.72%、「国外に移設」が19.52%と続き、無条件閉鎖・撤去や県外・国外移設を求める意見が計69.52%と約7割を占めた。「名護市辺野古に移設」は17.13%、「辺野古以外の県内」が2.99%であった。また、名護市辺野古の新基地建設について聞くと、「反対」と答えた人が最も多く52.79%だった。「どちらかといえば反対」の9.16%を合わせると、61.95%が新基地建設に反対している(「琉球新報」2020年6月17日付)。

この結果は、沖縄の「辺野古の新基地建設反対」という県民意識は今も一貫しており、「民意は揺らいでいない」「辺野古の新基地建設反対方針を今後も堅持する」(玉城デニー知事)ことを示しているといえよう。

そのことは先に行われた沖縄県議選で玉城デニー県政を支持する与党が議席を減らしながらも過半数を得たことからもわかるであろう。

同県民調査で安倍政権の支持率が18.73%と全国平均の39.4%から大きく下回り普天間飛行場の「即時、無条件撤去」が30.28%と突出して多かったのは、沖縄県議選での与党勝利の結果が出た5日後に辺野古での土砂搬入工事を再開した安倍政権への強い反発(玉城デニー知事は「極めて遺憾である」と発言)を表しているだけでなく、日本復帰後から半世紀近くが過ぎた今も変わらない沖縄への米軍基地の過剰負担押し付けに対する日本政府とそれを支持する本土の大手メディア・世論に対する深い憤りがあると理解しなければならない。