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入試で不合格になったり
仕事で失敗したりするのを
自己責任と言うのは違うよね。

つらい状況の中で努力を続ける子どももいる((c)高瀬志帆/小学館「週刊ビッグコミックスピリッツ」連載中)

塾で「その1点が合否を分けるんだぞ」と何度も脅されたように、実際、合否のボーダーラインの前後にはたった数点の違いの受験生が並んでいます。学力的な差はほとんどなく、たまたま得意な分野から出題されたり、たまたま計算ミスをしたりしたことが合否を分けているだけです。もう一度テストをすれば、おそらくボーダーライン上の多くの受験生の結果が入れ替わります。紙一重で合格できるか不合格になるかは、ほとんど運です。その結果を自己責任だなんて言っていいはずがありません。中学入試だけでなく、世の中にはそういうことがたくさんあることを、中学受験という機会に知ってもらうことも大切です。

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人生に
無駄な時間なんてない。

何もできなかった時間の意味はあとからわかる((c)高瀬志帆/小学館「週刊ビッグコミックスピリッツ」連載中)

何もしなかった時間、何もできなかった日々、ただ逃げていたころ……あの時間をもっと有効に使っていればと嘆きたくなることは誰にでもあります。でもそうやって強烈な印象が心に残っているということは、その時間に対する反省のうえにその後の人生を歩んでいるということです。それがいまの自分の奥行きになっているはずです。その無駄な時間がなかったら、やっぱりいまの自分はないのです。無駄な時間の意味は、あとからじわじわわかってくるもの。そのくり返しが人生です。

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人生は
後出しじゃんけん上等。

人生の意味はいかようにでも書き換えられる((c)高瀬志帆/小学館「週刊ビッグコミックスピリッツ」連載中)

中学受験は、12歳の子どもにとってほぼ初めて、自分の努力によって自分の進むべき道を切り開くという経験でしょう。でも人生はそんなことの連続です。中学受験に一応の結果が出るのと同じように、人生にもときどき一応の結果が出ます。でもその結果は人生の一瞬の状態を写した1枚の写真にすぎません。そこにどんな解釈を付け加えるかは、常にそのあとの生き方が決めます。人生は後出しじゃんけん上等です。

中学受験生に伝えたい勉強よりも大切な100の言葉:「二月の勝者」*×おおたとしまさ』中学受験を長く見続けてきたおおたとしまささんの想いがこもった「100のメッセージ」のそれぞれに、『二月の勝者』の名場面が呼応しているコラボ本。中学受験、いや受験生のみならず、大人にもビリビリ来る言葉が満載だ。小学館