「芸人一本の時代は終わった」会社員になったハチミツ二郎が見る未来

アフターコロナの光明になるかもしれない
田崎 健太 プロフィール

「芸人一本」の時代は終わった

二郎の “就職” は奇しくも新型コロナウイルス感染拡大と重なることになった。

二月二十九日、吉本興業は三月二日以降に予定されている全ての公演を中止、または延期すると発表した。

「(就職したことを)最初はみんな単純に面白がっていた。なんか企んでんなと。もちろん(企んでいるのは)そうなんですけれど、緊急事態宣言が長引いてきたら、先輩から探りの電話が入るようになってきました。どうやって入ったのって、マジなトーンで。“俺も入りたい” とまでは言わないけど、“来年、俺が入れる可能性があるのか” とか。

それも当然ですよね。テレビのレギュラーがある人はいいですけれど、それ以外だと、本当にゼロ。俺に電話してきた人で、独身の人はいない。妻子持ちで年上の人だけ」

芸人ってみんな子煩悩なんですよ、と二郎は微笑んだ。みな二郎と同じように家族を背負っており、のたれ死に出来ない男たちだった。

 

「(生活費を稼ぐために)ウーバーイーツやるのもいいんです。四十(才)、五十(才)でバイト、生活は不安定でも全然いいんです。ただ、ダブルインカムというか、(芸人以外の副業で)がっつり両足でやってもいい時代になったんじゃないかなと思います。

バイト先でバイトリーダー目指すよりも、大工になって、あいつ家が建てられるぐらいの大工だよって言われるぐらいになる。そして劇場出たら獅子舞被って馬鹿やっている。それでいいんじゃないか。(芸人)一本で食べられる時代は、ちょっと終わったかなと思うんです」

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